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ふるさと東大阪2013年8月21日掲載





 最近、保険会社のキャッチコピーに、「2人に1人が、がんになる」というショッキングな言葉がつかわれています。そんなものかと漠然と思っていても、いざ現実に本人や家族が、がんと告知された時の衝撃や再発への恐れや不安といった精神的ストレスは、計り知れないものです。この精神的ストレスが、さらに体に重大なダメージを与える可能性があります。患者や家族が心豊かに治療に専念出来ないものでしょうか。今回の特集は、緩和ケアを考える会・かわち(代表:栄田美枝子さん)が主催した講演会をのぞかせてもらったレポートです。

緩和ケアを考える会・かわち 講演会のようす


       緩和ケア医 徳岡泰紀さん
 東大阪市立総合病院の一室を借りておこなわれている講演会は、緩和ケアを考える会・かわちの第六回総会を兼ねます。会は、あるべき緩和ケアをめざし、患者さんや家族で結成されています。今日の講師は、奈良の国保中央病院 緩和ケア科部長 徳岡泰紀さん。レポーターが新たに学んだことを紹介します。


緩和ケアは、告知から始まる・・・新しい流れ

 みなさんは、緩和ケアをどう理解されてますか?レポータはいままで、緩和ケアといえば終末期の患者さんに痛み止めのモルヒネを打つことぐらいにしか受けとめていませんでした。

 徳岡先生の話を聞いてびっくり緩和ケアは、がん告知から始まるというのです。昔と違って治療法も格段に進んでいますが、告知されたら絶望感や焦燥感などの精神的ダメージがあるのは今も変わりません。その最初から、患者や家族の心のケアまで含むのが緩和ケア医療の考えです。
              国立がんセンター資料より

 また、闘病生活に入ったら、「生活が大変」といった現実の不安や、再発への恐れが患者や家族の強いストレスとなります。心の余裕がなくなり、助け合うべき家族間にきしみが生じることもありえます。


            講演会スライドより
 こういった生活上の不安を受け止め、サポートするのも緩和ケアの範囲だといいます。患者と家族に寄り添う医療の新しい流れがあることを知りました。WHOが提唱し、現代医療のモデルとなっているといいます。

 ※WHO=国際保健機関
 国連の機関で、本部はスイスのジュネーブ
 ※スピリチュアル=人の心の奥底にある願
 いやパワー 楢補足


つらさも治療する“全人的医療”

 

 上の文面がWHOの提唱です。緩和ケアという言葉は知っていましたが、正確な意味を知ったのは今回が初めてです。
 投薬や施術の物的な医療だけでなく、患者・家族の心の不安にも目を向けています。いままでの自分の考えでは、がんに罹ったら、不安や心配事は本人や家族で引き受けるしかないと思っていました。心の専門家がつらい気持ちに寄り添ってくれるなら、患者や家族の大きな励ましになります。
 安心から、がんに立ち向かう勇気と力が湧いてきます。

現実に進み始めた緩和ケア医療



            講演会スライドより
 具体的には、がん治療医(主治医)と、緩和ケア医が連携しながら患者や家族の闘病生活全体を支えてくれます。医療にとって画期的な転換とも思えますが、現状はどうなのでしょうか。でも、目の前に、緩和ケア科という聞きなれない分野の先生が、「心が安定すれば、治療効果が上がり、延命効果があります」と、治療例を報告されているのが現実です。

 どうやら、確実に医療現場は動き出しているようです。現に、この場を提供している東大阪市立総合病院も、厚生労働省の地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、がん相談支援センターが設置されています。専任の医療ソーシャルワーカーが、患者や家族の一人ひとりの悩みに応える体制をとっています。新たな動きがあることに驚き、希望を感じました。
  

 緩和ケア医療の充実を


 しかし、この取り組みも、市民が緩和ケア医療の存在を知らなければ利用できません。また、患者や家族の立場で運用されてこそ効果が発揮されるものです。
 
「緩和ケアを考える会・かわち」(代表:栄田美枝子さん)は、市民に緩和ケアの存在を知らせ、患者・家族の立場に立った緩和ケア医療の充実を求めて活動しています。患者自身や家族が、がんと向き合う中で、お互いを励ましあいながら将来の医療の充実を願って活動されています。その姿に感銘をうけました。

       会代表:栄田(さかえだ)美枝子さん

       栄田さんの思い
 

 医療関係に従事していた栄田さん。家
族の闘病を支えた体験も持っています。
その体験から、患者や家族の心の問題
の大切さは身にしみています。緩和ケア
を考える会・かわちを立ち上げて6年目。
毎月一回の交流会「緩和サロン」はじめ、
いろんな取り組みをすすめています。患
者・家族がお互いに支えあうことを基本に
、東大阪市での緩和ケアの充実をめざし
ます。
 患者サロン、緩和ケア科や緩和ケア病
棟の実現で、患者と家族の苦しみを救い
たいというのが栄田さんの思いです


  会のTさんの思い

 がんがわかったとき、「落ち込んで
いるわけにはいかん」と気を張ってい
たが、ラグビーの生徒たちから激励
の色紙をもらい、まわりからの励まし
のありがたさが身にしみた。また、家
族も元気でないといけません。会で
励ましあいたい。

   会のKさんの思い

 退院後、みなさんと交流したいと思
い、会にたどり着きました。話し合い
で気持ちが楽になり、参加してよかっ
たです。入院中の患者さんのため
に、平日でも
話し合える「サロン」が
出来るよう、病院に期待しています。

 

 がんの治療が飛躍的に前進している今、
がんとどう向き合って生きていくかが問われています。ストレスは万病の元といいます。ストレスを減らし、質の高い生活で、がんに立ち向かえるようにしたいもの。緩和ケア医療の充実に大きな希望を感じます。目を開かせていただいた徳岡先生と会のみなさんに感謝します。
                     
       レポ:楢よしき ・ M.寺内


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