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ふるさと東大阪2009年6月1日掲載







 



  現場は高層住宅近くの建設予定地
 新上小阪の府営住宅建替えに先立つ調査の際、弥生時代の墓などの遺跡が発掘された。調査にあたっているのは、“財団法人 大阪府文化財センター”。
 新型インフルエンザに揺れる、5月23日(土)に、一般に公開され、説明会が催された。現場には
2時間で、400名ほどの市民が詰め掛け、真剣なまなざしで遺跡を見学した。





説明会の冒頭、府文化財センター中部調査事務所の統括責任者の秋山浩三さんのあいさつがあった。10年ほど前に遺跡の存在がわかり、この一帯の調査で水田跡や村落跡が見つかるなど、数々の成果が上がっていることが話された。また、今回発掘された所からは、弥生時代の墓の遺跡がみつかり、その古さは、世間の尺度でいえば、一代を25年と考えて、85代まえぐらいの人びとが住んでいた時代であるなど親しみやすい解説があった。

そのあと、現地責任者の一人で、府教育委員会から出向している林日佐子さんからの説明が行われた。

 


あいさつする秋山浩三さん




 発掘された弥生時代の墓は、『方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)』と呼ばれているもの。方形とは四角形のことで、周りに溝がほってある形式をいうそうだ。この場所で発見されたのは、たてよこ9メートルと11メートルの規模。ここから、土器棺(どきかん)といって焼き物でつくった遺体を納める甕(かめ)が見つかった。


質問に答える林日佐子さん
林さんは、その大きさからして、子どものものではないかという。

墓の溝から、多くの土器が発見されているが、これは、葬礼のとき、この周りで食べたり飲んだりして弔ったからではないかという。どの土器も穴をあけられているが、葬礼のあと、こわして埋めたと考えられるようだ。




『方形周溝墓』から出土した土器は、テント内で展示されていたが、つぼやかめなどの完成度は高く、土器に施された文様も美しい。ここから、高い文化水準をもっていたことがわかるという。



台つき鉢に施された簾状文(れんじょうもん)
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      つぼに施された流水文
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 当時、この辺りは河内湖のほとり。そこでは盛んに稲作が行われていたようだ。近くで水田跡が発見されている。現代のわれわれの食生活につながるものだ。現場責任者の一人である文化財センターの伊藤武さんによれば、出土した石包丁は、稲穂をつむ道具で、親指とはさんで使ったという。


    説明をしてくれた 伊藤武さん
発見されたものは上部が欠けているが、穴にひもをとおし、身につけていたのではないかという。

 普通、稲刈りといえば、私たちは、茎の根元から刈るやりかたを連想するが、ここでは穂を摘んでいたものらしい。当時は、品種が不揃いで、穂の熟す時期がまちまちだったため、そのほうが合理的だったようだ。石包丁の発見は、ここで稲作が行われていたことを示している。




 稲作といえば、私たちは農村をイメージするが、この当時の社会では、稲作は最先端技術であり、先進地帯と考えられる。また、出土した土器の中に、生駒西麓産の土と違うものが発見されていて、その土器は、播磨の方の吉備地方から伝来したものと考えられる。ここが、瀬戸内海と通じる水上交通の要衝だった可能性がある。
 


呪術にも使われたと考えられる勾玉


生駒の土ではない土器

 
 


   地元少年ソフトボールチームも
   監督さんに引率されて見学に
今回の発掘では、弥生時代だけではなく、古墳時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、室町時代の遺構、遺物が出土した。

庄内式土器と掘っ立て柱の建物跡の遺構が発見されているが、先の方形周溝墓から200年ほど後のもので、ちょうど卑弥呼が活躍した時代にあたるという。また、奈良時代の瓦やすずりもみつかっている。ここに寺院か古代の役所があったことをうかがわせる。

これらの発掘で、このあたり一帯の土地が、古代から中世にわたって重要な位置を占めていたらしいことがわかる。見学者にとって、古代の人びとの生活に想いを馳せる貴重な体験の日であり、東大阪を再発見する日にもなったようだ。


レポートを終えて>

 今回は、わくわくする体験だった。前出の林さんは、私に、土器の美しさを感動を込めて話し、そこから見えてくる古代河内文化の素晴らしさを、ぜひ、みなさんに知ってほしいと
語った。その想いをうまく伝えることは出来ないが先人の生活の一端や、現地説明会に市民がたくさん参加し、古代の文化にふれている様子をみなさんに知ってもらえれば幸いだ。
それにしても、現場を案内して下さった方々の写真がマスクがけでよくわからないのが残念。考えようによれば、これもインフルエンザ騒動の「歴史の証言」になるか?!
                          レポート:楢よしき
                                                                                        
                                                          


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