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2011年4月6日掲載
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いよいよ桜の花見の季節。でも大震災で、そんな気分ではないという人も多いのでは・・・。花は、わたしたちの沈む心をはげまし、痛む心を癒してくれます。いまこそ、思いきってお日様に当たり、花を愛でましょう。街中でのオススメは八戸ノ里公園。近年、桜の名所として知られるようになってきました。今回は、公園に桜が数多く植樹されたころから見守ってきた人“桜の花守りさん”を訪問し、見どころを案内してもらいました。
※写真は触れると変化します。
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この日(3月30日)は良い天気に恵まれ、八戸ノ里公園には、遊ぶ子どもたちの歓声が響き、ベンチでは日向ぼっこする人々の姿が見られました。 |
先生と園児たち & 広々とした公園で |
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こんにちは、桜の花守りさん!
案内していただくのは飛田太一郎さん(69歳)。小阪在住の建築士さんです。桜の咲くころになると、毎日ぐらい自転車でやってきて、木の様子や開花状況などを記録しています。
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台湾寒緋桜の前に立つ飛田太一郎さん & 台湾寒緋桜のアップ写真
3/30撮影
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桜とのかかわりはいつから?
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植樹された当時の様子がわかる調査記録
飛田さん作成(囲み内がライオンズの植樹)
※画像をクリックすると拡大します
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飛田さんが 『東大阪中央ライオンズクラブ』に所属していたころ、創立30周年記念として、公園を、大阪造幣局の『桜の通り抜け』のように整備して、近隣の人々やお年寄りに楽しんでもらおうという企画事業が進みました。
元来、草木が好きな飛田さんは、熱心に関わりました。
事業の中心になったのが、故・辻口忠夫さん。日下町で庭園設計事務所を経営されていました。どんな木を、どこに植えればいいかと考え続ける辻口さんの姿が、今でも目に焼きついているといいます。
そんな辻口さんが、植樹完成後、桜の維持管理の第一線を退くという噂を耳にした飛田さんは、翻意させようと自宅へ。
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桜の花守りを託される
ところが、そこで辻口さんが重篤な病に犯され、余命宣告をされていることを知ります。そんな辻口さんから、自分に代わって桜を見守ってほしいとの願いを託されました。
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陽光桜 & 熱海寒桜
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桜の危機
難題がもちあがる
そんな飛田さんに調節池問題が降りかかります。浸水対策用に調節池の建設計画がもちあがり、植樹した土地の多くがその計画にひっかかってしまうことになりました。 やむなく移植を決断し、そのかわり、枯れた木の補充を行政に約束してもらいました。 |
現在の調節池風景 & 説明版 |
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説明する飛田さん & 調査資料 |
移植の後遺症
残念ながら移植で3分の1は、枯れてしまったそうです。また、移植の混乱のなかで、名札の取り違えなど、不正確な標示が残されてしまいました。飛田さんは、こつこつと調査活動を続け、正確な標示に戻そうと頑張っています。 |
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綜合体育館アリーナ西側の吉野枝垂れ桜 |
フィールドワークを
飛田さんの夢は、市民が自然とふれあえる環境をもっとふやすこと。自然と親しむ入り口は、草木などの名前を知ることからと考えています。今年で桜の名前の調査を完了させ、八戸ノ里公園でフィールドワークができるようにしたいと考えています。
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春早く咲く オカメ桜 & 冬桜 3/30撮影
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八戸ノ里公園の桜の見どころは?
飛田さんに桜の見どころをたずねました。大阪造幣局にもない桜が20種ほどもあるそうです。また、変わり桜として、緑の花の御衣黄(ぎょいこう)、黄色の花の鬱金(うこん)、天に向かって花を咲かせる天の川(あまのかわ)などの名前をあげてもらいました。
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八重桜が見事です
八戸ノ里公園の一番の見どころは、八重咲きの桜で、4月中旬が一番華やかだそうです。 飛田さんの元気の素は、草木が無類に好きというところでしょうか・・・。 |
アリーナの喫茶店にて |
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取材を終えて
蕾ふくらむ公園を親子でおさんぽ! |
花を愛でる市民への要望として、バーベキューを控えてほしいということが出されました。周辺に迷惑がかかり、何より桜に良くないそうです。 飛田さんは建築事務所の仕事を息子さんに任せ、桜を見守る日々ですが、もう一つ、『枚岡ネイチャークラブ』の代表としての仕事があります。生駒山の自然を広く市民に知ってもらうことで、自然保護を進めようという活動です。その活動についても後日の取材をお願いしました。
レポート:岡部&楢 |
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桜動画での桜情報もごらんください。4月14日 八戸ノ里公園のようす |
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