2012年5月30日掲載
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バラエティーなカラーワイヤークラフトの作品 |
楽しいカラーワイヤークラフトの世界
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土屋智恵子氏作品 写真:日本化線 |
高井田の工場地帯に、カラーワイヤーを製造するメーカーがあります。その事務所の一室で、子どもの工作から、インテリアグッズ、ファッション小物、芸術アート作品にいたるまで、カラーワイヤーが活躍しているようすをかいまみることができました。ワイヤークラフトの世界は、予想以上に豊かです。
会社の名前は「日本化線」。ワイヤーをつくるだけでなく、楽しみ方や、活用法を積極的に提案するユニークな経営です。どんな会社で、どんな社長さんなのかを取材しました。 |
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カラーワイヤーのトップシェア
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先代の創業時、くぎや針金が主力商品でした。現社長の笠野輝男さんが、カラーワイヤーへの転換にチャレンジしました。今では日本で圧倒的シェアを誇ります。代表的な製品「自遊自在(じゆうじざい)」「頑固自在(がんこじざい)」は、優秀な製品として、『東大阪ブランド』※の認定を受けています。
※東大阪ブランド←クリック |
代表的な製品 & 本庁ロビーのショーケース |
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<動画> 工場のようすと、ワイヤークラフトの実際。 |
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社長の笠野輝男さんに伺いました
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笠野
さん
笠野
さん
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今日は!よろしくお願いします。
いらっしゃい。
まず、いままでのご苦労をお聞かせください。
ビニール被覆線は、日本経済の変動の中でいろんな試練を受けました。ある日、東急ハンズで、三輪車の制作を得意とするクラフト作家と出会い、クラフト用カラーワイヤーの大きな可能性に気づかされました。その後、柔らかいワイヤーの「自遊自在」の開発で、前進のきっかけをつかみました。また、消費者の方々に使ってもらえるよう、「レシピ集」を発行したり、講習会を開いたりしています。
「日本カラーワイヤークラフト協会」を立ち上げ、マイスターの養成にも力を入れています。
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笠野輝男社長 (作家武藤裕志氏の作品を前にして) |
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写真:日本化線ホームページより
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おみやげ横丁のコーナー&実用的な曲げロック |
笠野
さん
笠野
さん
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さらなる新製品の開発は?
最近では、吉本興業のなんばグランド花月(NGK)のおみやげもん横丁に置く、『生活べんりアート』を開発しました。エンタメの世界に挑戦です。東急ハンズさんと提携して、安全対策用の『曲げロック』も生まれています。
開発は、“これでよい”ということはないと考えています。
モットーはなんですか?
“どんなおもしろいものができるか、やってみよう”という考えです。NHKの取材を受けたときに話したことが、この本に載っています。
読ませてもらいます。
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子どもたちに、ものづくりの楽しさを!
笠野
さん
笠野
さん
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ありがとうございます。笠野さんは、子どもにずい分こだわっておられますね。
私自身、子どものころ、このあたりの自然の中で育ちました。トンボとり、魚とりをはじめ、まわりのすべてが遊びの対象でした。
自分の娘は育てるのに精一杯でしたが、孫を見るようになって、子ども時代の大切さがわかってきました。机上の勉強だけでなく、実際に手を使ってものをつくる楽しみを、どの子にも味あわせてやりたいと思います。
具体的な活動は?
行政や、NPO(地域活性化支援機構)、大学などと連携しながら、この10年間で1万人を超える小学校の子どもたちに、カラーワイヤーを使った「ものづくり教室」をおこなってきました。“継続は力”ということで、今後も続けたいです。なにより、作っているときの子どもの目の輝きを見るのがうれしいです。
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東大阪ブランド主催のワイヤークラフトのワークショップ
(ふれあい祭りにて) |
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写真:日本化線ホームページより
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今後の経営方針について
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応接室にあった怪獣 &
カラーワイヤーを使う吉本の夫婦漫才コンビ「おしどり」 |
笠野
さん
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今後、どのような経営を?
これからも、品質・価格・納期で世の中に貢献できる会社を目指します。
4年前に設立した「日本カラーワイヤークラフト協会」で実施しているマイスター資格養成で、20名ほどのマイスターが育っています。デジタル全盛時代ですが、手と頭を使い、ものをつくり上げるアナログの喜びをさらに広げたいとおもいます。
自分がつくった手づくりの小物で生活をエンジョイできます。イタリアでは、美的センスは日常の家庭生活から育まれているようです。ちょっとした工夫で、どこの家にもない雰囲気が生まれます。個性豊かな新しい生活スタイルを提案していきます。
今日は、ありがとうございました。
「日本化線」ホームページ←クリック |
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笠 作家作品と笠野輝男社長 |
取材を終えて
これまでに何人かの製造業の方にお話を聞いたが、子どものころの思い出に共通点がある。いずれも、自然の中で遊び、手づくりを楽しんだ少年期を過ごしておられる。そこから基本の技と創意工夫を学ばれたのではないだろうか。その経験が、今の子ども達へ働きかける原動力となっているようだ。カラーワイヤーの用途も、柔軟な頭で考えるなら、無限の広がりをもっているのではないだろうか。
ルポ:楢よしき
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