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ふるさと東大阪2007年12月15日掲載





万葉植物探訪 その五

         奈良時代の天皇から一般の人びとまでの歌を集めた万葉集。
        これに歌われた植物を万葉植物と呼んでいます。
        鑑賞のための花から実用的な植物、現在では雑草とされているものまでさまざまです。
        私たちが住む東大阪でも見られる万葉植物を順にご紹介します。
        一般に“萬葉集”の文字を使いますが、ここでは万葉集で表記します。
        花の名のひらがなは万葉名、カタカナは現代名です。
(酒野通信員)   


くそかずら(ヘクソカズラ) アカネ科


へくそかずら 写真1へくそかずら 写真2
屎葛なんて名はあるの・・・? 
 
 「ああ、この植物か・・・」と、多くの方がご存知のへクソカズラです。植物図鑑に正式にへクソカズラと記されています。茎や葉にある臭気のためにかわいそうな名前をつけられています。他にヤイトバナ・サオトメカズラの名もあるそうです。多年草で、ネットフェンスなどに茂る歓迎されない植物の一つです。
一方、皀莢はマメ科のサイカチとも、マメ科のジャケツイバラとも言われています。どちらにしてもするどい棘があります。
屎葛(くそかずら)にしろ、皀莢(かわらふじ)にしろ、目立たないどちらかというと嫌われている植物です。



花は可愛いです
 
 花は田植えの頃から咲きはじめ、初冬の頃まで次々と咲きます。小さいけれど、蝋細工のような感じの可愛い花です。ヤイトバナの別名がついたのは、花の中心部の赤色がお灸の痕に似ているからでしょう。サオトメカズラ(早乙女葛)の名は、花の可憐な感じからだと思われます。いい名前ももらっています。花のあとは、光沢のある茶色い実ができます。
この植物の実と知らずに、茶色い実をリースの材料にして飾る人もいるようです。臭いには気をつけましょう。

かわらふじに・・・  歌の意味は・・・

 皀莢(かわらふじ)にまといつき、広がり乱れている屎葛(くそかずら)のように絶えることなくいつまでも宮仕えしようという歌です。
つらい役所勤めをがまんしようということでしょうか。
当時の(はかりごと)の渦巻く役所で生き残り、無事に勤め上げるのは大変なことだったでしょう。

 現代のサラリーマンにとっても身につまされる歌です。

へくそかずら 写真3


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