2014年10月25日掲載
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① 太鼓台運行は青年団が担当
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秋郷祭の日の街角 |
10月初旬。ここは、枚岡神社の鶏鳴殿(けいめいでん)の大広間。100名近くの人が参加して、平成26年度の秋郷祭の打ち合わせがおこなわれています。神社側をはじめ、警察、消防、保健所、近鉄電車からの発言が続きます。枚岡・縄手・縄手北の三つの中学校の校長先生からのお願いもありました。 |
枚岡神社鶏鳴殿での会合風景 |
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審議の議長を務める青年 |
驚いたことに、そうそうたるメンバーを前に、議事を進めるのは青年です。枚岡地域の連合青年団が、太鼓台などの運行の重責を担っています。大規模な祭りの運行に、青年団がどのように関わっているのでしょう。取材を始めました。 |
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今年の担当は額田地域
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各自がトランシーバーをもって打ち合わせ 枚岡神社境内 |
犬が近寄ってきて、緊張感の中にもほほえましい光景 |
10月5日、青年たちが枚岡神社の境内で意見交換をしています。表情は真剣そのもの。今年の太鼓台の運行を安全で円滑に進めるため、分刻みのリハーサルをくり返しているところです。彼らは、額田地域の青年たちで、平均年齢は30歳を少し超えたところです。 |
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そのリーダーを務めるお二人に話を聞かせてもらいました。今年の枚岡連合青年団団長の、松下 誠さん(34)と、副団長の西澤 輝(あきら)さん(33)です。この役割は、9地域※の青年団が、毎年持ち回りしています。今年は額田青年団の担当です。祭りのスケジュールを詳しく聞くことが出来ました。
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副団長 西澤 輝さん 団長 松下 誠さん |
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※ 出雲井・鳥居、額田、宝箱、豊浦、喜里川、五條、客坊、河内、四條
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当日、額田太鼓台小屋へ
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秋郷際は、10月14日と15日におこなわれます。台風の影響が心配されましたが、秋晴れの開催日を迎えました。
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今年の運行に責任をもつメンバー |
その初日の朝、額田青年団が集まる太鼓台小屋に向かいました。小屋とは言えぬ大きな建物にびっくり。今年の運行に責任をもつ10名が集まっていました。
この仕事は初めての経験ですが、リハーサルを繰り返した上での自信が感じられました。
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その場におられた額田太鼓台保存会会長の浅田 勝(まさる)さんに太鼓台の話を伺いました。
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太鼓台は大・中・小の三台。中と小の太鼓台は新調です。小屋には旧の大太鼓台も収納されています。彫り物は枚岡神社の神事に因んだ見事なもの。口ぶりからは、町の誇りを強く感じさせられます。
青年団の仕事について、「青年がいないと祭りはできない」と、信頼を寄せておられます。 |
浅田 勝 保存会会長 & 太鼓台小屋 |
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青年団の活躍ぶり
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御神幸の行列 & 指示を出す連合青年団団長 |
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<動画>神輿巡行・太鼓台宮入り
いよいよ活躍のときがやってきました。松下団長は、稚児行列に参加する一男二女の父親としての役目を済ませ、御神幸行列(ごしんこうぎょうれつ)の先導役を務めます。要所要所に配置されたメンバーと、トランシーバーで連絡を取り合います。 |
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即座の判断 & 踏み切り |
太鼓台の宮入りでは、さらに気が抜けません。町には23台の太鼓台が動いています。各所からの連絡に刻々と判断を下していきます。運行表と照らし合わせながらの作業で、まるで、列車や飛行機の管制官のようです。
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各所のメンバーも、進行状況をチェックしながら、防犯委員などと協力して交通整理も行います。枚岡神社の太鼓台の運行では、特別に神経を使う仕事があります。それは、踏み切りを渡るときの安全管理です。近鉄の職員さんと協力して指示を出します。 |
要所要所での仕事 |
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枚岡神社の広庭 右端が指揮の櫓 |
指揮塔から太鼓台へ指示 |
太鼓台が境内にさしかかるころ、松下団長は、指揮する櫓(やぐら)に陣取ります。ここからは、境内の参道や広庭が一望に出来ます。
今まではうかつにも、布団太鼓に目を奪われ、その存在にすら気がつきませんでした。ここから太鼓台の運行の指揮をとっていたのです。各所のメンバーから情報が集まり、各太鼓台に指令を出します。
安全に、しかも、時刻を守るという大仕事を、青年たちが担っていたのです。
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クライマックスの中担
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中担の指揮に向かいます |
15日の夜7時。最後の指揮のため櫓(やぐら)に登る二人に、「がんばってください」の声をかけました。祭りの興奮のるつぼの中、運行責任の青年たちは、酒も飲まず、終始冷静に仕事を続けます。 |
「がんばってください!」 |
2
<動画> 秋郷祭 宵宮 |
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今年も大禍なく秋郷祭を終えました。額田の青年団のみなさん、お疲れさまでした。来年は宝箱(ほうそう)青年団の担当です。
今回の取材で、枚岡連合青年団が大きな力を発揮していることがわかりました。
読者のみなさん!来年からは、櫓や青年の動きにもぜひご注目を! |
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② 秋郷祭の地車は三台
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もう一つの話題は、地車(だんじり)です。秋郷祭といえば布団太鼓が有名です。しかし、昭和の初期までは地車が主役でした。坂が急な土地柄から、布団太鼓に切り替わりました。ところが、今も、三台の地車が健在です。
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これは松原の地車です。松原は、枚岡神社の氏子地域の中では遠方です。そのため、独自に秋郷祭を行います。神社から神職が出かけてゆき、神事が執り行なわれます。 |
松原での神事 & 松原の地車 |
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松原自治会会長 菱田照雄さん |
松原自治会会長の菱田照雄さんにお話を伺いました。昔は、神社まで曳いていったようです。今は、道路事情等で、町周辺を曳行しています。曳き手の確保のため、秋郷祭の目前の土日におこなっています。
昔の地車の記念写真←クリック
菊地靖治さん提供
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町角は、だんじり囃子(ばやし)でにぎやかです。若中会(わかなかかい)会長の土井昭人さんにたずねると、松龍会(しょうりゅうかい)のメンバーが、龍踊りを披露しているとのことでした。先日、枚岡神社での奉納もおこなっているとか。軽快な身のこなしが心を浮き浮きとさせてくれます。 |
松龍会による 龍踊り |
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<動画> 秋郷祭 地車
豊浦・松原・四條の地車 |
この松原のほか、豊浦と四條にも地車があります。祭りの日に、鳥居の前に据えられているのが豊浦の地車。四條の地車は、御神幸に続く太鼓台に交じって、参道を曳行されます。
来年は、伝統を守るこれら三台の地車にも、ぜひ注目してください。
ルポ:F・村上、K・東野、楢よしき
校正:駒たん |
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