今どうなってるの?!東大阪
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ふるさと東大阪2009年5月26日掲載







 
 地球環境の悪化・温暖化の進行は、私たちの生活においても身近に感じられるようになってきた。手をこまねいていては、子どもたち孫たちの未来を切り拓けないと、全国的に市民が立ち上がっている。
 この東大阪においても、さまざまな具体的な活動がある。私たちは「どーなってるの?」と、その動きに注目していきたい。
 その第一回目は、中央環状線沿いの緑地帯を活用して環境対策、温暖化対策を進めようとする市民の活動をレポートする。

 


 
 中央環状線ぞいに細長く続く土地がある。幅25メートル、東大阪部分は6.5キロメートルにわたって伸びる広大なものだ。

 この場所は、広いばかりでなく、東大阪のど真ん中のいわば一等地。しかし、手が入らずほとんど放置されたままの状態になっている。これでは宝の持ち腐れと、いままでにさまざまな市民団体が活用を目指してきた。

 しかし、最近になって、それぞれの団体がばらばらに利用するのではなく、それぞれの団体が力を合わせ、市民全体の利益につながる活用をめざそうという気運が高まってきた。 
府・市行政とも連携しながら、統一的、計画的に取り組むもうというのだ。

 『中環の森構想』の現場に出かけてみた。

  

  
東大阪の名所

 現場で、まずはじめに会ったのは、環境問題に一貫して取り組んでいる。潟Aドバンス会長の安川昭雄さん。
 
 この土地を、「東大阪の名所にしたい」という言葉に驚かされる。
 


 環境・温暖化対策の環境モデル地帯とは、どんな内容なのか、安川さんをはじめ、この地で活動する人たちの生の声を聞いた。


          ゴーヤを植えよう

 温暖化対策に緑が有効なことは周知のとおりだ。また、つる植物が建物に影をつくり、夏場のクーラーの電力使用料を抑えてくれることも最近知られるようになっている。
 
 安川さんたちは、ゴーヤに目をつけた
ゴーヤカーテンは、夏場に影を提供し、育てやすく、健康増進に効果のある実をつけてくれる。この土地をゴーヤの苗の一大供給基地にして、学校や家庭などにどんどん普及して、温暖化対策に役立てようというのだ。東大阪の街は緑化率が低いが、街に緑が増えると、都市の熱帯夜現象にもブレーキをかけることが期待出来る。

 安川さんによると、ゴーヤにもいろいろな種類があり、沖縄県にも協力してもらいながら、市民に育てることの楽しみも広げたいという。


         自動車の重量で発電も

  また、ここで必要な照明などの電力は、この土地でまかなうようにしたいという。頻繁に通る自動車の重量を利用した発電など、東大阪の中小企業でいろいろなクリーンエネルギーを開発し、その技術力を全国に発信する場にしたいと語ってくれた。


  高齢者・障害者・学生の活躍の場に

 その構想の延長線上で、実際の畑や花壇の世話は高齢者・障害者・学生に担ってもらい、「生きがいの場、雇用の場にしたい」と語るのは、出射(でい)真一郎さん。出射さんは、高齢者の生きがいの場としての「福祉農園」の役割を重視し、長年その拡大に尽力している。
       
         市民の憩いの場、緊急避難場に


 また、出射さんは、この場所を市民に開放し、日常は花壇や畑などを楽しむ憩いの場として活用しつつ、災害時の緊急避難場所として日頃から整備しておく重要性を強調する。この場所は、市の中心部であるとともに、いざという時には、この真横を「災害時の緊急道路」が開通されるという地の利があるからだ。




水の確保に見通しがつく
しかし、この構想に不可欠なのが水の問題だった。
畑や花壇にまく水が安定的に供給できなければ
植物を育てられないし、緊急時の利用にしても、水が確保できなければ避難場所にはならない。

 この問題に、先鞭をつけたのが岩田町に住む加藤好徳さん。
 ゴーヤの苗を普及するため活動してきた加藤さんは、瓦礫の多い土を手掘りで4メートル掘り下げ、水脈を見つけた。20分で1トンほどの豊かな水量だという。加藤さんは、この方法で、広大な土地の何箇所かに井戸を設ければ水問題を解決する目途が立った。



     ゴーヤの苗が育っている

  6月完成めざすゴーヤトンネルの骨組み

 この日も、活動に汗を流す人たちの姿がみられた。
瓜生堂に住む伊賀徹さんは、「人にやさしく親切に」を大切にしたい。ここの活動が生きがいと語る。
 岩田に住む若宮良行さんは、大学で学生の就職活動の支援の仕事を長年続け、退職後に出射さんとの出会いからここへ。作業のあと温泉で汗を流すのが楽しみと語る。


 ここでは、伝統の河内木綿を継承しようとする「わたの会」。ゴーヤで緑のカーテンを作り、温暖化防止に役立てようとする「ゴーヤの会」。温暖化防止活動を進める「大阪
(わ)の会」。 中環の森をきれいにする NPO法人「自然環境会議八尾」などが日々活動している。それらの力を結集して運動を広げ、ぜひ夢を実現してほしい。今後の活動に注目してゆく。
レポート:楢よしき
                                        
<鳩まめ情報>


          第一回会合 市役所にて
環境フェスティバル実行委員会
               立ち上げ!


 4月20日(月)、これまでの環境フェスティバルの取り組みを継続しようと、環境団体をはじめ、環境問題に関心のある個人や企業の代表が集まった。今年度から市からの補助金がカットされた現状ではあるが、市民運動として続けていくことが確認された。実行委員会の委員長には環境カウンセラーの松浦陽子さんが選出され、「楽しく、明るく、たくさんの人が参加できるように」と抱負を述べた。

 第二回目にあたる、5月12日(火)には開催場所と開催日が決定され、具体的な活動が開始された。ケーブルテレビでもアピールする予定。鳩まめ倶楽部も参加し、みなさんに伝えていく。


 
開催日: 11月15日(日)
  開催場所:ユトリート東大阪(全館)

          第二回会合 ユトリートにて
 
                                               
                                                          


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