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シリーズ元気の素2008年1月7日掲載





 
                                    
                                            インタビュー そのT

 ものづくりの喜びを子どもたちに
                   
「風車の会」代表 小林 弘 さん



 シリーズのトップバッターは、子どもたちに手作りおもちゃを広めようと活動する風車(かざぐるま)の会代表の小林弘さん
子どもの可能性をどこまでも信じ、手作りおもちゃにこだわる小林さんの目は輝きます。
子供たちに教える風車の会の人達


●絶えず創意工夫をしています


 私たち「風車の会」には、元銀行員や元会社員、主婦らが参加しています。男性5名、女性10名で、活動するにはちょうどいい人数です。
私たちのモットーは、伝統のおもちゃを伝えるだけでなく、そこに独創を加えることです。うまくいかないのはなぜか?どうすればもっとうまく動くのか?と、何度も試作し、絶えず改良を重ねます。メンバーの方たちと月二回の研修会をもって教え方や作り方のアイデアを練っています。いいかげんなものでなく、ちゃんとしたものでないといかんと思っています。


●「できた!」と喜ぶ子どもの顔がいい

 私たちは、子どもたちに、つくる喜びを味あわせてあげたいと思って活動しています。子どもの中には、作ろうとしないで出来たものをほしがる子もいます。既成の遊び道具ばかりで遊んでいるからでしょうか。しかし、つくり始めたら、どの子も熱中するんです。「できない」とべそをかきそうな子にも、ゆっくり教えてあげたらけっこうできるんです。「できた!」と喜ぶ子どもの顔を見るのが一番うれしいです。こんなとき、子どもが伸びていると感じます。


 
 

小林弘 氏
 小林 弘(こばやしひろし)(71才)

 東大阪市上石切町に在住、商社を定年退職ののち、東大阪老人大学や大阪府シルバー人材講座などに夫婦で参加。手作りおもちゃの先達、田中さんに出会う。
 平成11年にボランティアグループ「風車の会」を立ち上げ、仲間と共に東大阪を中心に活動を始める。年間60回ほど、子ども会、リージョンセンター、小学校などに招かれる。水墨画をたしなむ。
ダブル風車

●会話を楽しみながら熟年の役割をはたす


  私たちは、子どもたちとの会話を大切にしています。話をするのは楽しいですね。楽しみながらも、伝えたいことはきちんと伝えます。「ありがとう」などのあいさつにはこだわります。夢中になって順番を抜かしたり、我先に行ったりする時は、待つことを教えます。若いお母さんにも「辛口」を言うことがあります。他人とのつながりを意識して子どもを育ててほしいと思うからです。言う方もつらいのですが・・・。


ダブル風車
  2枚の羽根は逆方向に回ります。

          

●一つ一つの依頼に真剣に


 いろんなところから依頼があります。私たちは「ボランティアだから」という甘い考えは戒めています。
事前の打ち合わせをし、主催者の願いや、まかされた時間と場所、相手の年齢、それに人数を考慮して、どんなものを作ってもらうのか、どういう手順で教えるのかを決めます。時間が足りなかったり、年齢的に無理があったりする場合は、半完成にしてもっていくこともあります。どんな場合でも、子どもに完成までいかせてあげたいのです。完成させたことが自信になってくれたらいいと思います。
くねくねへびさん    


外輪船
くねくねへびさん 外輪船

●素材は家庭にあるものを

 トイレットぺーパーの芯やペットボトル、牛乳パックなど、いつどんな要望にも応えられるようにコツコツためこんでいます。家庭にある素材だと、つくり方を知った子どもたちが、家にかえってからいつでも自分で作ることができます。お父さんお母さんが子どもさんと一緒に作ることができます。
 先日、近所の若いお父さんが「作り方を教えて下さい」と子どもさんと一緒に見えられました。
子どもさんにとってお父さんと一緒におもちゃを作るというのは、なによりもうれしいことでしょう。
これがきっかけとなって、子どもさんに、
ものづくりの喜びが芽生えてほしいなと、思います。



●気持ちよく活動が続けられるように

 
依頼は多い月で10数件になることがあります。メンバーで手分けしてあたりますが、メンバーの一人ひとりの条件もあり、事前にくわしい活動予定をつくっています。それでも、予定が狂うことがありますが支え合いながら、みんなが気持ちよく活動できるように努力しています。
おたがい、年を重ねていますので、団塊の世代のみなさんには期待感があります。
 一つの団体が大きくなるよりも、活動しやすい人数の団体がたくさんできることを望みたいです。


インタビューを終えて

 終始にこやかに、そして、淡々と語っていただいた。どの話の中にも、子どもたちが出てくる。
会の運営にあたっては、実直な人柄とともに、手堅い経営の手腕が生かされていることを感じた。
善意だけでは9年間も活動を維持できないだろう。また、ものをつくることへの、なみなみならぬ情熱と真摯な態度は、小林さんがものづくりの最先端のひとつである“自動車産業”に携わってきたことと無縁ではないだろう。
 ものづくりの街東大阪で「風車の会」のみなさんが、“ものづくりの心”を子どもたちに伝え続けている姿に感銘を覚える。
インタビューの時、小林さんのとなりでは、いっしょに活動されている豊子夫人が、相づちをうちながら聞かれていた。ご夫婦が力を合わせておられることがよくわかる。

                                             楢よしき 通信員


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