今どうなってるの?!東大阪
 東大阪市でおきている様々な事柄で、「どうなっているの?!」を独自に取材。
市政情報、地域の情報を皆様に提供している地域密着型情報配信サイトです。
トップページ ホットなニュース 知っ得 市内情報 ふるさと東大阪 鳩まめ瓦版 動画ニュース
元気の素 オススメの店 おしゃべりコーナー 
ふるさと東大阪2013年4月11日掲載






                                          <目次>  クリック→ジャンプ
①稲田桃 E地域 ②春事 ももの花祭り
③河内名所図会 ④再生プロジェクト
⑤ももの実祭り ⑥動画 ももの花祭り

①稲田桃の復活に取り組む・・・E地域

 現在、市内7つのリージョンセンターにおいて、地域住民で構成する『企画運営委員会』が、市と協働でまちづくり活動を展開中。
 E地域では、『ももの広場』を拠点に、「桃の花咲くふるさとづくり」を合言葉として、まちづくりが進んでいます。

   7つの地域 東大阪市ホームページより

    楠根リージョンセンターの建物
 今では、第二寝屋川沿いの桃の並木は、大阪府の景観100選にも選ばれるほどです。
 今回は、4月7日(日)に開催された
「ももの花祭り」のようすと、桃と地域とのつながりを取材し、みなさんにお届けします。

② “春事” ももの花祭り


ずらりと並ぶ模擬店風景
 
 関西の農村に、かつて
春事(はるごと)と呼ばれる行事がありました。陰暦二月から四月にかけてのお祝い事で、村を挙げて餅をつきご馳走をいただきます。農作業が忙しくなる前のくつろぎの日でもありました。その風習を、現在の人々の交流とまちづくりに生かそうというのが「ももの花祭り」です。
 当日は強い低気圧のため肌寒い天気でしたが、会場の楠根小学校の体育館や校庭にはたくさんの人々が集っています。

 楠根リージョンセンター企画運営委員会委員長の杉山泰敏さんに話を聞きました。桃の開花に合わせて祭りを開催したいけれど、天気相手では思い通りにいきません。しかし、地域のさまざまな団体の協力を得て、開催を続けられていることに感謝しています。と、語っていただきました。
       委員長の 杉山泰敏さん
 
 体育館のステージでは、各サークルが日頃の練習の成果を発表。低学年の教室では、幼児コーナーが開かれていました。また、遊びコーナーや模擬店などで、地域の団体・PTAが力を発揮しているようすがわかりました。


       サークル活動 成果の披露

    絵本の読み聞かせ & 幼児の遊び

          遊びコーナー 二態

   展示啓発コーナー & 楠根小前の桃の並木

③「河内名所図会(ずえ)」にも描かれた桃の名所

 ことに目をひいたのが、楠根小学校4年生の学習発表の展示コーナー。地域学習で「稲田桃」のことを学んでいます。展示内容から、稲田桃のことがよくわかります。かつてこのあたりは、桃の花が咲き誇る桃源郷(とうげんきょう)のようだったというのです。

 江戸時代の「河内名所図会」というのは、今でいうところの観光ガイドブック。桃林の中を流れる川に舟を浮かべ、花見をする人々の様子が描かれています。茶店も繁盛したようです。かの生駒山人が、「十里四方道も迷うばかりなり」と漢詩で感嘆しています。


    河内名所図会     引用者彩色
 この当時、稲田地域の7割が桃林であったと言われています。桃は産地の名を取って「稲田桃」と呼ばれ、果実は小ぶりで先が尖り、果肉の赤みが濃く、原種に近いようです。
 大和川付替え工事以降、舟での花見は出来なくなったものの、桃の栽培は続いたようです。
 ところが、この稲田桃は、明治になって全滅に近い状態となりました。1885年
明治18年)、淀川に大洪水が起き、桃の生産に大きな打撃となりました。それが引き金となり、果樹栽培は急速にすたれます。現在にいたり、稲田桃は幻の木となっていました


            稲田桃の花

            普通の桃の花

④「稲田桃再生栽培プロジェクト」が始動


記念の石碑 と  稲田桃の実

 この幻となった桃林を現代に復活させようという運動が地元で起こりました。このあたりの詳しいことを、企画運営委員会の元委員長で現在は事務局長を務める村田俊明さんにうかがいました。話は、楠根リージョンセンターの建設当時にさかのぼります。

 ももの花咲くふるさとづくりに尽力する 村田俊明さん
 
 建設委員を務めていた村田さんは、地域の拠点となる会館の特徴をどう打ち出すかで悩んでいました。そのとき知人で、郷土史にくわしい
成尾セツ子さんが、稲田桃の話を聞かせてくれました。村田さんにとっては目からウロコの話でしたが、「これだ!」と確信しました。会館建設だけでなく、その後の稲田桃復活事業のイメージまで浮かんだそうです。
 。

 園芸に詳しい大石直彦さんを委員長に、稲田桃再生栽培プロジェクトが始動。2004年(平成16年)地域住民や小学4年生の有志により、第1回の植樹が行なわれ、以来、今では約600本に達しています。
 
 ただし、道は平坦ではなかったようです。そもそも、稲田桃は地元にはなく、親木を探すところから始めました。幸いにして、2002年
(平成14年)、日下の井上邸に残っていることをつきとめ、そこから種を譲りうけることができました。しかし、栽培は技術的に難しく、園芸にくわしい人、肥料にくわしい人、苗木を育てる土地を提供してくれる人などの連携がなければ実現しなかったと、村田さんは当時を振り返り語っていただきました。

   当時のプロジェクト委員長 大石直彦さん

⑤ももの実祭り


 プロジェクト委員長 氏原勝司さん
 帰り際、現在、プロジェクトの委員長を務める氏原勝司(かつし)さんに、ももの実祭りのことを教えてもらいました。今年は、5月25日(土)、26日(日)に行なわれ、10数サークルの発表と10サークルの制作品の展示をはじめ、フリーマーケットや模擬店もあるそうです。
 できた桃の実は、桃ジャムにして地域で喜ばれています。ピンク色で甘い香りのジャムは絶品に違いありません。ジャムづくりは8月ごろの予定です。 
 楠根でなぜ「ももの花祭り」や「ももの実祭り」が行なわれるのか。深い意味がわかりました。
                
ルポ:楢よしき

 ⑥動画で見る「ももの花祭り」
 
ーリージョンめぐりー
    楠根リージョンセンター 「ももの広場・ももの花祭り」←クリック
近江堂リージョンセンター 「はすの広場フェスタ」←クリック
          四条リージョンセンター 「やまなみプラザ・夏祭りこどもフェスタ」←クリック
 ご意見・ご感想をお願いします。 下をクリック ↓

トップページに戻る




Copyright donatteruno All right reserved.