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2010年1月7日掲載
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枚岡神社の『粥占神事』(1月11日):豊作を願う人々の切実な想いが籠(こ)められているのか。 |
世間には、様々な『願い事』があり、時代によって中身は変わるように見える。しかし、つきつめていけば、古代から現代まで、変わらぬ『人間の願い』でつながっているかもしれない。
枚岡神社の『粥占神事』には、どんな願いが託されてきたのだろうか。そして、今の私たちのくらしの中の願いとはどんな接点をもつのだろうか。
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『蹴鞠奉納』(1月15日): 「アリ」・「ヤア」・「オウ」の掛け声で蹴る。
ちなみに、掛け声は、鞠の精霊の名だとか。
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小正月の15日に、平安時代の烏帽子(えぼし)、水干(すいかん)姿で、鞠(まり)を蹴る姿が観られる。枚岡神社の蹴鞠(けまり)奉納がそれ。保存会※の人たちが技を披露する。
鞠を地面に落とさず、できるだけ長くつなげている。
※京都山科流蹴鞠(しゅうぎく)保存会
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昨年は、奉納のあと、参拝客も体験できる機会がもうけられた。子どもたちも参加して和やかな雰囲気が流れる。鞠は、反発力が少なく、球ではないので、サッカーボールに慣れている少年少女も大苦戦の様子だった。
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『私もけまり奉納』(1月15日):参拝者も加わって楽しいひととき
(昨年の様子)
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『かがり火』:かがり火のむこうに見える石碑は、ある歴史の事実を証言する。
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仏教伝来のころ中国から伝わったといわれる蹴鞠。実は、枚岡神社の境内でも蹴鞠に関係する遺物がある。かがり火の向うに見える『鞠場』と刻まれた石碑がそれ。現在は、迎賓館の階段わきにひっそりと立っている。鞠場とは、およそ15メートル四方、四隅に元木とよばれる木に囲まれている蹴鞠のための場所。この石碑があるというのは、かつて枚岡神社で、蹴鞠の神事が行われたことを示すものだ。今は、京都の保存会の応援で蹴鞠神事が行われているが、地元の力で本格的復活が実現する日がくるかもしれない。石碑はそれを静かに待っているかのようだ。
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『雪日』:音もなく降り積もる白い雪。巫女さんの赤い袴と好対照。
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古代から、人々の数限りない祈りを受け止めてきたこの場所。時代は移ろっても、人々の生活が続くかぎり、これからも祈りが止むことはないだろう。
文:編集部
追記;『鞠場』の石碑について枚岡神社に問い合わせたところ、「大正10年(1921年)の『官幣大社列格五十年祭』に蹴鞠を奉納された記録が残っており、おそらくその時のものと思われる」、という答えをもらいました。
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生駒山麓風物誌シリーズ6
生駒山麓風物誌シリーズ5
生駒山麓風物誌シリーズ4
生駒山麓風物誌シリーズ3
生駒山麓風物誌シリーズ2
生駒山麓風物誌シリーズ1
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第一回 HAC写真グループ協議会合同展の風景
(2009年12月 東大阪市民美術センターにて)
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写真提供:「枚岡自然と文化愛好会」
国定公園の指定を受ける生駒山麓は、大阪府下では数少ない自然の貴重な地域として広く知られています。府民はもとより、府外からも四季の移り変わりを求めて、登山やハイキング等に訪れます。「枚岡自然と文化愛好会」は、生駒山の四季と、そこに悠久の昔から鎮まる枚岡神社の神事、行事を写真等をもちいて記録に残し、我々の大切な文化として、次の世代に伝えることを目的としています。
会長 石橋 勇 |
工芸ピーズクラブ・親和写真同好会・東大阪市職員写真クラブ・枚岡自然と文化愛好会・枚岡写真クラブ・フォトクラブ彩・マツダフォトクラブの7団体が合同で開催した初めての写真展。
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