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2017年8月22日掲載 |
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みなさんは、どんなお盆を過ごされましたか?今回の取材は、東大阪のある
地域の盆風景をご紹介します。生駒山麓の標高60メートルにある四条墓地で
おこなわれる“千燈明行事”は、幽玄な雰囲気が漂います。地元の人々がつく
り上げ、受け継がれてきた幻想的な行事をごらんください。
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ここは東大阪市の上四条町。生駒山の山裾に位置し、西方を望むと市街地や、あべのハルカスも綺麗に見渡せます。ここにある“四条墓地”で、幻想的な千燈明行事が行われます。
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8月13日はお盆の初日。沢山の人々が墓参にこられています。しかし、他地域とは一味違うところが・・・。子どもたちも参加して、ロウソクをあちこちに立ててゆきます。自分の家の墓にだけ立てるのではありません。地域の祖先全員に敬意を払っているようです。 |
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いま一つ特徴的なのは、墓参に来た人全員が、無縁仏塚の前で立ち止まり、手を合わせ線香を手向けます。この墓地に葬られている人々すべてに祈りを捧げる風習があります。 |
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墓地に供えられた無数のロウソクに灯りがともりだすと、深まる夕闇に何とも幻想的な風景が現れます。
心地よい森の風に、ロウソクの炎が揺れます。お盆の迎え火のようです。墓地全体が厳かな雰囲気に包まれてゆきます。
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お盆で帰省された方々を含め、家族がお墓参りで先祖への感謝をあらわし、一家の幸せを願われます。その姿に、心温かいものを感じます。そして、地域の祖先や無縁さんに、人々がロウソクを供え、手を合わせる光景に、失ってはならない尊いものを痛感させられます。
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<ユーチューブ> 四条の千燈明行事
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② 行事を担う“無縁会”
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この千燈明行事のお世話をされているのが「四條墓地無縁会」。地元の有志(会員数38名)によって、無縁仏塚の維持管理や墓地の清掃などの奉仕活動を一年を通じて行っておられます。 |
四條墓地無縁会 田川会長 |
会長の田川 享(みつる)氏は、「定かでは無いですが、この活動は50~60年前に、先人たちにより始められ、その志が、親から子、子から孫へと脈々と受け継がれている。」と、教えてくださいました。
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今年も酷暑の中、早朝より沢山の会員が集まり、墓地の草刈りや清掃、テント張り、提灯の飾りつけなどの準備が着々と進められて行きます。
蝉時雨を浴びながらの炎天下での作業は相当にきつそうです。しかし、皆さんの無駄の無い作業手順には驚かされました。、 |
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夕方には「無縁仏塚」や「水子地蔵尊」、「阿弥陀堂」「英霊碑」も綺麗に飾り付けが終わました。墓地の東西南北には無数の提灯が吊るされ、数百基ある墓石にも一ずつロウソク立てが設置されています。 |
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毎年、千燈明行事では、お参りされた方々全員に、御供物のお下がりとしてお菓子セットが用意されています。小さい子供さんは特に大喜びで、お菓子袋を握りしめて家路につかれました。 |
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無縁会の会員の方々には、墓参に来られる人から「いつもご苦労様です」「お世話さまです」と、ねぎらいの言葉が届きます。作業中も手を休めず、笑顔で会釈をされる会員さん。その奉仕の姿に感動を覚えました。無縁会の皆様、お疲れさまでした。
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<ユーチューブ> “四條墓地無縁会”の活躍
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ルポ: K・東野 編集:楢よしき 校正:駒
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