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最新情報 さばと青ねぎに煮つけ |
このコーナーにご協力頂くの
は、東大阪市伝承料食を考え
る会です。子どもから高齢者の
ライフステージに応じた食育を
推進し、地域の特色をもつ食文
化の継承や伝統食(郷土料理、
行事食、地産地消)についての
食への感謝の気持ちを深め、
学習会や料理講習会を通して
普及活動を展開しています。
このコーナーを通して、東大
阪の伝承料理を、年四回ほど、
季節ごとにご紹介します。東大
阪の伝統の味に親しんでゆき
ましょう。
東大阪市伝承料理を考える会
(トライメイト)
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ようこそ!東大阪伝統料理コーナーへ
料理一覧 クリックすると、見たいところにジャンプします!
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さばと青ねぎの煮つけ
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さばとねぎは秋から冬にかけてが
美味しい。ねぎは魚肉の匂い消しと
して重宝されていました。焼き豆腐
や糸こんにゃくを入れて煮ることもあ
り、玉ねぎを使うこともあったようで
す。安くて旬の材料をいかした料理
であり、さばの代わりに旬のいわし
を使うこともありました。
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【材 料】(4人分)
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さば 1尾 |
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青ねぎ 大2束 |
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水 1と1/2 カップ |
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砂糖 大さじ5杯 |
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酒 1/4 カップ |
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A |
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醤油 1/4 カップ |
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みりん 1/4カップ |
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<作り方>
@さばは2枚おろしにして、3セ
ンチの厚さに斜めに切る。青
ねぎは5センチの長さにぶつ
切りにする。
A浅鍋にAを煮立たせて、さばを
1切れずつ並べて入れ、落し
ぶたをして強火で煮る。
B再び煮立ったら強火の中火で
煮汁が1/3量になるまで煮る。
CBに青ねぎを加え、蓋をして
一煮立ちしたら煮汁ごと器に
盛る。
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資料提供
東大阪市伝統食を考える会
(トライメイト)
先人の味を伝えよう
ー親から子へ子から孫へー |
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河内の茶がゆ
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河内の農家では、夜明けから日暮れ
まで田畑で働き、疲れた身体に「おか
いさん」がさらさらと食べやすく、空腹と
渇きを同時にいやしてくれていた。「河
内の茶がゆ」は、農家の食の原点とも
いえるものであり主食あるいは間食と
して、こうこやどぶ漬けと一緒に毎日
食べ続けられてきた。番茶の香りが地
域の人々になじまれ、自家製のお茶
(茶袋に入れる)を使って毎日欠かさず炊い
て、夏は冷やして口あたりよく、寒い冬
は体の芯まであたためてくれる食べ物
として今に引き継がれている。
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【材 料】(4人分)
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米 1/2カップ(75g) |
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水 8カップ |
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番茶または粉茶大さじ2
(8g)
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塩 小さじ1 |
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<作り方>
@米はさっと洗って水を加え強火
にかけて、煮立ったら茶袋を入
れ、ふたはしないで炊く。
Aふきこぼれないように中火の
弱火にして、30分以上じっくり
炊き、杓子で混ぜる。
B番茶がよく出たら、茶袋を取り
出し、火を止める。
Cふたをして10分くらい蒸らし
てから混ぜ、食べる時、各自
で塩味をつける。
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<参考>
☆水分の量によって、1
分がゆから全がゆまで
種々のおかゆができる。
小豆がゆやいもがゆ、
おみい、きりこの入った
おかいさん等がある
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ラグビーのまち東大阪
献立作成
東大阪市伝統食を考える会
(トライメイト)
先人の味を伝えよう!
ー親から子へ子から孫へー |
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河内の丁稚ようかん
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本来、河内の丁稚ようかんといえば小
豆のこしあんにメリケン粉を練り混ぜて
平らに延ばし、竹の皮に包んで蒸したも
のをいう。河内の農家では、年の暮れの
餅つきのときに一緒に作り、正月にはな
くてならないおやつであった。 |
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【材 料】(12個分)
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こしあん(砂糖入り) 500g |
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寒天(粉末) 4g(1本) |
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水 250ml |
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<作り方>
@鍋に水と寒天を入れて火にか
け、かき混ぜながら2〜3分ほど
沸騰させ溶かす。
A @にこしあんを加えて混ぜ合
わせ、ふつふつと煮立ったら火か
らおろす。
B Aをかき混ぜて粗熱をとり、ぬ
らした容器(流し缶)に流し入れ、
冷やして固める。
C Bが固まったら、容器から出し
て長方形に切り、器に盛る。
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<参考>
1個分
エネルギー 102Kcal
塩 分 0.0g
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ラグビーのまち東大阪
献立作成
東大阪市伝統食を考える会
(トライメイト)
先人の味を伝えよう!
ー親から子へ子から孫へー |
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こうことずいきの巻きずし
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さといも(どろいも)のくきのことをず
いきという。夏から秋にかけて収穫し、
乾燥させたものを「いもがら(芋茎)」
または「干しずいき」という。河内あた
りでは、かんぴょうの代わりに巻きず
しの芯に巻いて食べていた。かんぴ
ょうを作らない人の知恵であったとい
われている。
春ごと、夏・秋祭りのハレ食として、
押しずしとともによく作られていた。 |
味をよく含むので、薄味の煮物や酢を加えると色が美しい赤
紫色になるので、酢の物にも適し、やわらかさの中に適度の歯
ごたえがあり、食欲をそそる食材として使われていた。
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【材 料】(6本分)
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米 3合(3カップ) |
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A |
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酢 1/3カップ
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砂糖 大さじ4 |
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塩 小さじ2/3 |
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こうこ(たくあん) 70g |
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干しずいき 40g |
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高野豆腐 3個 |
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B |
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だし汁 400ml |
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砂糖 大さじ3 |
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塩 小さじ1/4 |
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薄口しょうゆ 小さじ1 |
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C |
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だし汁 200ml |
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砂糖 大さじ3 |
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しょうゆ 大さじ3 |
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みつば 2束 |
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すしのり 6枚 |
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紅しょうが 適量 |
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<作り方>
@米は少しかために炊き、合わせ
たAを加えてすし飯を作る。
Aこうこ(たくあん)は、1p角に
細長く切る。
B干しずいきは、さっと洗って10
分くらい水に浸し、5分くらいゆ
でて水にとり絞る。
C高野豆腐は戻して水で洗い、両
手に挟んで水けを絞る。
D鍋にBを入れて煮立ったところに
Cを入れ、落としぶたをして弱火
で汁けがなくなるまで煮含め冷め
てから細長く切る。
EずいきもCで味をつけて汁けがな
くなるまで煮含める。
Fみつばはゆでて水にとり、揃えて
絞る。
Gすしのりを広げ向こう側2pあけ
てすし飯を平らにのせ、中央に
具を1/6ずつ並べて巻く。
H巻き終わりを下にして、包丁の刃
をぬらしながら1本を8つに切っ
て器に盛り、紅しょうがを添える。
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<参考>一本分
エネルギー 398kcal
カルシウム 154mg
塩分 2.8g
レシピ提供
東大阪市伝統食を考える会
(トライメイト) |
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夏野菜を使った “しんかい”
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夏野菜のみそ和えのことで、“しんかい”という名称は、その年にとった米で作った新こうじからきたのではないかといわれている。昔はお盆のお供え料理として、どこの家庭でもよく作られていた。 |
【材 料】(6本分)
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なす 2本(280g) |
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かぼちゃ 100g
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十八ささげ※ 60g |
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ごま 大さじ2 |
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みそ 大さじ1と1/2 |
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砂糖 大さじ1 |
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<作り方>
@なすとかぼちゃはいちょう切りにし、そ
れぞれゆでて水けをしっかり絞る。
A十八ささげは3cmの長さに切りそろえ
てゆで、水けを絞る。
B煎ったごまを粗くすり、みそと砂糖を加
えて和え衣を作り、@、Aを和える。
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<参考>
1人分 エネルギー 71Kcal
塩 分 0.7g
※十八ささげのかわりに、なた豆を
使ってもよい。
レシピ提供
東大阪市伝統食を考える会
(トライメイト)
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お正月に“おみい(おみ)”! |
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みそで味をつけたおかゆのことをおみい(おみ)という。正月2日または4日には、しろなと丸餅をいれたおみいが食べられていた。正月のごちそうで疲れた胃腸を休めるために作られた家庭料理で、お餅がある間、寒い夜にも、ときどき家族の健康を願って作られていた。 |
【材 料】(4人分)
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ごはん 200g |
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大阪しろな 1束
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丸餅 4個 |
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だし汁(煮干し) 3カップ |
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味噌 大さじ3 |
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にんじん 20g |
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<作り方>
@大阪しろなはさっとゆでて、3〜4
cmの長さに切る。
Aだし汁にごはんを入れ、ひと煮立ち
させて味噌を煮汁で溶き入れ、@と
丸餅を入れる。
BAをお椀に盛り、ゆでたにんじんを
飾る。 |
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<参考>
1人分 エネルギー 244Kcal
塩 分 1.4g
※昔は、白味噌を使い、小麦粉を水で
といた団子を入れることもあった。に
んじんは、今は彩りに使っている。
レシピ提供
東大阪市食生活改善推進委員
(ヘルスメイト) |
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冷めてもおいしいおやつ しゃな蒸し |
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米の裏作には、裸麦、小麦、冬野菜などいろいろ作ったので、小麦の収穫量は少なく、夏が近づいてくると小麦の収穫がひとしお待たれました。収穫したらすぐ粉にして、春に収穫したじゃがいもに混ぜてしゃな蒸しをこしらえました。 |
【材 料】(10個分)
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じゃがいも 350g |
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小麦粉 150g
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こしあん(市販品)400g
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<作り方>
@ じゃがいもを半分に切り、水に5分ほ どつけてから強火で蒸して皮をとり、 熱いうちにつぶす。この中へ小麦粉を 加え、耳たぶ位の軟らかさにこねて等 分に分ける。
A あんを等分に分けて丸める。@のひ とつを広げて、あんを包んで丸める。 あとの残りも同様にする。
B 沸騰した蒸し器でAを10分くらい蒸 す。(皮の表面に光沢が出たら出来上 がり。)
1個分エネルギー 144kcal 塩分 0g
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※じゃがいもをつぶして小麦 粉を混ぜ、あんを包んで蒸すと小麦粉だけで作ったものより軟らかな皮になり、冷めても食べやすい。
レシピ提供
東大阪市食生活改善推進委員
(ヘルスメイト) |
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春を呼ぶ“こうこのばら寿司” |
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こうこのばら寿司は、年の暮れに漬
けたこうこをたっぷり使い、手元にあ
る材料を細かく刻んで一緒に混ぜて
作った「まぜ寿司」または「ちらし寿司」
です。 |
【材 料】(8人分)
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米 3カップ |
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昆布 10cm |
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合わせ酢
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A |
〔 |
酢 1/3
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砂糖 大さじ4
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塩 小さじ2/3 |
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こうこ(たくあん) 150g |
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高野豆腐 1個 |
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かんぴょう 10g |
B |
〔 |
だし汁 11/2カップ |
砂糖 大さじ 1/2 |
薄口醤油 大さじ1/2 |
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干しエビ 10g |
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いんげん 30g |
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紅しょうが 適量 |
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<作り方>
@ 米に昆布を入れて、少しかため
に炊く。
A @が蒸れたら、熱いうちにすしお
けに移し、合わせたAを加えて切る
ように混ぜ粗熱をとる。
B こうこは、細いせん切りにし、
いんげんは熱でゆで、斜めに切る。
C 高野豆腐とかんぴょうは戻して、
小さく切り、Bとともに鍋に入
れて中火にかけ、煮汁がなくなる
まで煮る。
D AにBのこうことCと、フライパ
ンで空いりした干しえびを混ぜ合
わせて器に盛り、いんげんと紅し
ょうがを飾る。
1人分エネルギー253kcal塩分1.4g
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※こうこの黄色と歯ざわ
り、香りがそれぞれの家
庭で異なり、つつましい素
朴な郷土食としてたべられ
ていました。(家庭によって
は、干しえびまたは干し椎
茸を使います。)
(資料提供 ヘルスメイト) |
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おしんで話題の“大根めし” だいこん |
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昭和58年にNHKテレビで「おしん」が放映され話題になりました。昔は、東大阪の農家でもお米を節約するためにせん切り大根をたくさんいれ、一見白米飯のような大根めしが食べられていました。
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11月下旬になると農作業(いねこぎ)や師走に入ると正月の準備に忙しく、昼食にあつあつの大根めしと漬物を食べると体が温まり、忙しい一日の内でほっとするひとときでもあったようです。
洋風の味に慣れた子どもたちにも時々食べさせてあげたいご飯です。
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【材 料】(4人分)
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大根 320g |
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にんじん 60g |
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油揚げ 1 枚 |
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塩 小さじ2/3 |
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米 2合
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A |
〔 |
醤油 大さじ2 |
酒 大さじ1 |
出し汁(煮干し)370ml |
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【 作 り 方 】
@大根とにんじんは2〜3pの長さに
切り、太めのせん切りにする。
油揚げは油抜きして縦半分に切っ
て細切りにする。
A大根に塩を混ぜ、しばらくおいて軽
く絞る。
B炊飯器に洗った米とAを入れて混
ぜその上に@とAを加えて炊く。
だし汁(煮干し)の代わりにちりめんじゃこやかつお節を入れても美味しく炊ける。
☆炊きあがる前に粗くみじん切りにし
た大根葉を散らすこともあった。
風邪をひかないまじないとも言われています。
(資料提供ヘルスメイト)
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半夏生だんご
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半夏生とは夏至(今年は6月21日)から、11日目の7月2日頃のことです。
麦の穫り入れ、田植え、1回目の田の草取りなど、1年の農作業の半分が無事終了した頃に、秋の収穫を祈り、だんごとたこが食べられていました。 |
【材 料】 (8個分)
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もち米 1.5カップ
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A |
〔 |
小麦粉 100g |
水 120ml
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B |
〔 |
きな粉 30g |
砂糖 20g
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塩 ひとつまみ
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【 作 り 方 】
@ もち米は洗って2時間くらい水につ
けてから、水をきる。
A Aを混ぜて、どろどろの状態にする。
B 炊飯器に@を少なめの水を入れ、ス
イッチを入れる。湯気が出てきたら蓋
をあけ、Aを流し入れて炊く。
C炊き上がったら、Aの部分だけをボ
ウルに先に取り出す。
D もち米は、すり鉢に移してつき、塩を
ふり入れ、Cを加えて一緒につく。
E Dをまるめ、混ぜたBをまぶす。
(*資料提供 ヘルスメイト)
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さて、ご紹介の「半夏生だんご」は、不勉強にて初めて耳にする料理。あらためて調べてみると、河内名物として記載されています。さっそく作ってみます。今後の伝統食レシピが楽しみです。
編集子 |
昔の田植えを再現 ウイキペディアより |
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