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2018年8月13日掲載 |
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当サイトを運営する鳩まめ倶楽部の編集会議で、編集部員菊池氏の滝
行の体験談が話題になりました。
ところは、生駒山麓の往生院六萬寺(住職:川口哲秀師)。その昔行わ
れていた滝行が、最近再興されたばかりといいます。夏の取材にふさわし
いということで、編集部員自らが滝行体験することにしました。往生院六
萬寺のご協力を得て、滝行を取材しました。
index
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役行者神変大菩薩像 |
往生院六萬寺は、生駒山に抱
かれるようにあります。山号は
“岩滝山”。生駒山の峰の一つで
す。考古学では岩滝山遺跡が有
名で、縄文・弥生から古墳時代
を経て南北朝時代までの遺跡・
遺構が出土しています。古来か
ら重要な地であったようです。
前身の六萬寺は、役行者、行
基、安助上人とつながり、南北
朝時代には楠木一族の一大拠
点ともなりました。このときの
兵火による焼失や、明治期の破
壊を経て昭和になり本格復興。
伝統ある往生院六萬寺の法灯
を守ります。
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墓苑から河内平野が一望に |
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この寺域で、新たに滝行が行
われるということで、体験取材
に出かけました。参加者5名の
うち2名が滝行をおこないます。
まず、本堂の役行者神変大
菩薩像の前で滝行成就を祈り
ます。そのあと、墓苑を抜け山
道を歩いて10分で滝に到着し
ました。小さな谷を下りると、
ひんやりとした別世界です。
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滝行は、密教、修験道、神
道でおこなわれる修行の一つ。
導師を務めていただくのは
岩滝山 往生院六萬寺副住職
の川口英俊師。仏教を一から
学び直す中で、現在では、チ
ベット密教の修習を進め、ダ
ライラマ14世から無上瑜伽
(ゆか)タントラ・チッタマニ
ターラ尊大灌頂(だいかんじょう)
を受法しました。師の読経の
大音声が谷間に響きます。
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体験の織田氏 |
体験の東野氏 |
滝行は、信仰の世界だけ
でなく科学の世界からも注
目されています。知的活動
をつかさどる前頭葉の働き
をコントロールするのが
“視床”。滝行でその視床下
部から脳内麻薬といわれる
エンドルフィンが分泌され
瞑想状態になるといいます。
真偽はさておき、お二人
の体験者は、別世界・異世
界に入ったようだったと、
神秘体験を語っています。 |
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ユーチューブで見る 滝行体験 インタビュー
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③滝行再興の逸話(エピソード)
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実は、この滝行の再興が実現したのは偶然の出来事からだ
そうです。 |
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以前から寺では、この滝
に、ただならない神聖な雰
囲気を感じていました。この
ため、15年ほど前、滝に不
動明王像を安置し、岩滝不
動尊としてお祀りしてきまし
た。この谷には上流から古
瓦が流れてきて、いつか本
格的に調べる必要を感じて
いました。ところが、今年に
なって、豪雨の影響で不動
尊像の半身が土砂に埋まっ
てしまいます。
原状回復と調査のため、
住職と家族の人力で、何ト
ンもの土砂の撤去をはじめ
ました。
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その作業中の4月、滝の
真下に、あるものが発掘さ
れました。それは、滝行の
際に行者が立つ台石です。
このとき、ここがかつての
滝行の場であったことが確
かめられました。
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発掘された滝行の台石 |
文献では、河内名所図会(かわちめいしょずえ)に往生院の紹介があ
ります。 「いにしへは、役行者、山獄をひらき、伊駒、鳴川、鬼取につづきて、
修験練行の地とし給ふ。当山、女人の参詣をゆるし給へば、世に女人の大峰と
ぞ称しける。」 |
導師を勤めていただいた 案内いただいた
川口英俊師 川口泰弘氏 |
このように岩滝山が、
男女の修行者を受け入
れる行場であったことが
知られます。台石が発見
されたこの滝は、主要な
行場の一つであったろう
と考えられます。
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埋もれたお不動尊像を
掘り出そうとして見つかっ
た滝行の場。これも何か
のご縁と、この夏から滝
行体験の希望者に門戸
を開くこととなりました。
鳩まめ倶楽部は、再興
早々の滝行を体験させて
もらいました。
体験希望者は直接お
問い合わせください。
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岩瀧山往生院六萬寺ホームページ←クリック |
ユーチューブで見る 岩滝山 往生院六萬寺 滝行再興
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取材 K・東野 M・織田 T・菊池 A・福田 楢よしき 校正:駒
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