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2019年5月29日掲載 |
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「子ども食堂」と聞いて欠食児童が集まってくるというイメージは、もはや古
いものになっているようです。現在では、放課後や休日に、子どもたちに豊
かで充実した時間を過ごさせようという取り組みとして広がっています。子ど
もたちの置かれた生活の現状は、それぞれの家庭だけで守りきれない困難
に直面しています。今回取材の東大阪東ロータリークラブ主催の「寺子屋子
ども食堂」は、①地域の子どもたちは地域の大人が守り育てよう。②子ども
たちに楽しく充実した時間を過ごしてもらおうという思いで始められています。
その様子をご紹介します。
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ここは縄手北中学校区にあ
る浄土真宗本願寺派・天野山
専宗寺(せんしゅうじ)。楠木一族に
ゆかりのある古刹です。境内
には、子どもたちのにぎやかな
声が聞こえます。
今日は「寺子屋子ども食堂」
の日です。
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7月から会長を務める 大橋秀典さん |
月二回開かれるこの子ども
食堂の取り組みを主催するの
は、「東大阪東ロータリークラ
ブ」です。結成55周年記念事
業の一貫として、今年4月から
始まりました。会場には現会
長の水上雅博さんと、7月か
ら会長を務める大橋秀典さん
が参加されています。
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専宗寺先代住職 天野正亮さん |
寺子屋子ども食堂の実現に
全力を注いだのが、専宗寺
先代住職の天野正亮(しょうりょう)
さん。自身も同ロータリークラ
ブの重職を歴任し、現在は55
周年記念事業の実行委員長
を務めます。
「今の社会や少子化の時代
にふさわしい事業は何か」と
考えた末の実施です。
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天野さんは、この取り組みのねらいを3つ挙げます。ひとつ
目は食の確保。二つ目は学力補償。三つ目は居場所づくり。
でも、天野さんが一番大切にしたいのは“子どもたちが楽し
く過ごしてくれること”と言います。自治会長や民生委員、保
護司などの地域活動に長年取り組んきた天野さんの呼びか
けに、地域の協力の輪が広がっています。 |
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学年ごとに集まって食べます |
寺の外陣(げじん)に設けられ
た会場では、小学校の各学年
ごとのテーブルにお弁当が配
られています。30名ほどの子
どもたち。「いただきます」の声
で、楽しい食事が始まりました。
それぞれのテーブルにはスタ
ッフが数人ずつ付き添います。 |
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しばらくして一年生のテーブ
ルをのぞくと、すでに完食した
子どもがいます。気持ちの良
い食べっぷりで、用意する側
の甲斐があるというもの。
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子どもたちが食べ終わったあ
と、勉強タイムが始まります。学
校の宿題や子ども食堂が用意
するプリントに取り組みます。ス
タッフは引き続き子どもたちの
質問に答えたり、プリントの採点
をしたりします。子どもたち同士
で教え合う光景も見られます。
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勉強指導教師として活躍する片山保彦さん
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この勉強タイムの中心となっ
ているのが片山保彦さんです。
学習塾経営の経験を生かし
ながら、自主的でゆったりとし
た学びをめざします。教材は、
山口県教育委員会が作成した
やまぐち学習支援プログラム※
のプリントを、了承を得て活用
しています。
※やまぐち学習支援プログラム←クリック |
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付き添うスタッフは地域のボ
ランティアの方々。ロータリー関
係者をはじめ、民生児童委員、
元自治会役員の有志、檀家の
人、天野さんの友達など、この
日は20名近くが子どもに関わ
っておられます。
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スタッフからは、「苦になりま
せん、孫を世話するようなもの
です」という声や、「道で出会っ
たときあいさつしてくれる」とい
う声が聞かれました。地域の子
どもと大人のつながりが、深ま
っているようです。 |
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ミュージック&腹話術のプレゼント
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「ピュアーズ」メンバー |
ドラムス 髙田寛司さん(河内町) ベース 岸井太郎さん(本町)
キーボード 田原陽二郎さん(吉田) ギター 柳本敏範さん(河内町) |
ピュアーズ 演奏風景 |
この日は特別に、子どもたちを
楽しませるイベントが用意され
ました。地域で活動するミュージ
シャングループ「ピュアーズ」が
童謡やアニメソングをプレゼント
しました。 |
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腹話術の龍本さんとかつお君 |
ピュアーズと共演したのが、腹
話術の龍本千賀子さん。龍本さ
んは、四条町の「安養寺」住職
の奥さんです。老人会や子育て
サークルなどの依頼で、かつお
君とともに出かけます。この日も
天野さんからの依頼で登場。子
どもたちを湧かせました。 |
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専宗寺の境内は、この日いた
るところで子どもたちの遊ぶ姿
が見られました。取材を通じて、
寺子屋子ども食堂を支えている
のは、子どもたちに寄り添う心と
、打てば響く地域の力であること
がわかりました。この取り組みで
地域の結束力が一層高まるよう
に思えます。 |
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ユーチューブで見る 寺子屋子ども食堂
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レポ: K・東野 楢よしき 校正:駒
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