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2019年6月15日掲載 |
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神社の神事に農作物は欠かせません。その中でも“稲”は格別に大切
な位置にあります。枚岡神社ではかねてより、ご神田で育てた稲穂や米
をお供えしたいと考えてきました。数年前、神社のすぐ北側の土地が篤
志家によって寄進されることになりました。そこから、ご神田を再興する
という願いが具体的にすすみはじめました。神社関係者とボランティアに
よる開墾・治水や試しの耕作を経て、今年の御田植祭(おたうえさい)を
迎えることとなりました。おりしも令和元年の復活で、関係者の想いもひと
しおです。
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ここは、生駒山麓に鎮座する
河内國一之宮枚岡神社です。
5月25日、内々ながら神社
にとって大きな意味のある神事
が執りおこなわれました。それ
が今回取材した御田植祭です。
神社にとっては待ち望んでいた
ものです。
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ここ久しく、枚岡神社には神
田と呼ばれる土地は存在しま
せんでした。4年前に、篤志家
によって神社北側の土地が寄
進されました。このことから、
一気に神田と御園(みその=畑)
づくりの機運が高まりました
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実際の田畑づくりの中心を担っ
たのが、ひらおかの森を守る会
(会長:西田猛氏)。開墾・整備・治水
作業を行い、試験的な栽培も行
ってきました。今年は、いよいよ
御田植祭を挙行できるところまで
こぎつけました。ときはまさに令
和元年。新しい出発に神事に参
加のみなさん感慨深げです。
既報:神田づくりへ大きな一歩←クリック
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ユーチューブで見る 枚岡神社 御田植祭
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御田植祭を前にした早苗 |
御田植祭のおこなわれる田に
は注連縄が張られ、祭場がもう
けられています。
今日の主役は、早苗(さなえ)※
かも知れません。神事を前にし
た苗が誇らしげに見えてきます。
※早苗=苗代から田へ植えかえる
ころの稲の苗
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大昔から、日本では田の神に
豊饒を祈る祭儀が、連綿と続い
てきました。この神事は、眼前
の田ばかりでなく、氏子地域全
体の豊作を祈っておこなわれて
います。 |
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巫女(みこ)が早乙女※を務
め、早苗を田に植えていきま
す。古来、女性には、稲の生
育を左右する霊的な力がある
と信じられてきたからです。
※早乙女(さおとめ)= 田植えの日に
苗を植える女性。 |
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神事のしめくくりは、ボランテ
ィアによる田植えの仕上げ。昨
年は耕地が約3坪で、約4㎏の
お米が収穫できました。
今年は令和への「御世替わり」
を期に、二面の約10坪に増やし、
もち米とうるち米を植え付けま
す。一斗(約15kg)の収穫を目
指します。 |
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田植えが終わったあとの田ん
ぼには、早苗が風になびいてい
ます。この神田では無農薬無肥
料の自然農法での栽培が試み
られます。あわせて、地元の子
どもたちに稲刈りなどの活動で、
自然のサイクルが生み出す恵み
や、山の手入れの重要さを学ぶ
場にしたいと考えています。 |
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田の水は、山から湧き出て姥
ヶ池(うばがいけ)に溜まった天然
水を使用します。その為、池の
清掃活動も欠かせないそうです。
清浄で自然と共存する古代さ
ながらの米作りへの挑戦が始ま
ります。
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これから、ボランティアさんた
ちの力で、稲はすくすく育ってい
くことでしょう。秋には抜穂祭や
収穫祭の神事が待っています。
できた稲穂は新嘗祭(11月23日)
にお供えされます。年を越した節
分祭では、お餅にして参拝者に
振る舞われます。 |
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水田以外の畑地(御園)で
も、タマネギ・オクラ・キュ
ウリ・カボチャ・小芋・ジャ
ガイモ・ 菜っ葉などが心をこ
めて育てられています。ここ
での収穫物も神様に御供え
されます。 |
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取材:K・東野 編集:楢よしき 校正:駒
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