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2024年10月17日掲載 |
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南極と言えばテレビなどでは見るけれど、一般人が気軽に行くことがで
きる場所ではありません。しかし、未知の大陸のことを知りたいという思
いは誰にもあります。今回、東大阪市立永和図書館が主催して、南極シェ
フが語る氷の世界と題した講演会が開催されました。どのような生活だっ
たのか、どんな困難を乗り越えられたのか、直接話を聞きにいきました。
index
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日本南極地域観測隊員
➀南極シェフが語る
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東大阪市立永和図書館入口
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南極での体験が直接聞ける
機会が訪れました。南極シェ
フが語る!氷の世界~南極観
測越冬隊の1年間~という講
演が、永和駅前の東大阪商工
会議所の一室でおこなわれま
した。主催は東大阪市立永和
図書館(座光寺浩之館長)。
子どもを含めた多くの方が
参加されました。
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南極での生活を語る 北田克治さん |
北田さんの経歴 |
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講師は、北田克治さん。本職は日本料理の料理人。志願
して南極観測隊に2度参加。南極昭和基地の調理人として
腕をふるいました。 |
南極昭和基地 北田さん提供 |
昭和基地 北田さん提供 |
南極観測隊はオーロラ・
オゾン層等の気象観測、ぺ
ンギンなどの生物調査。南
極に落ちた隕石の収集と研
究など多岐にわたります。
研究者だけでなく、医師
や技術者なども加わります。 |
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基地は外からの援助は当てにできない閉じた空間です。
親の死に目に会えなかった隊員も過去にいたようです。
一歩外に出れば厳寒と暴風が待つ世界、間違えば命を失
います。隊員は自分の決められた任務だけでなく、なんで
もこなし、助け合わねば生きられない過酷な環境です。
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②みんなでやらねば
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観測に向かう雪上車 北田さん提供 |
オーロラ 北田さん提供
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南極の大地 北田さん提供
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寿司を提供する 北田さん提供
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北田さんは、機械や建物修
理などの仕事もしながら本来
の調理員の任務をこなします。
ストレスが多い環境で食事
は大変重要です。味はもちろ
ん、季節感を演出するなど雰
囲気づくりも配慮します。ひ
とりひとりの食欲を把握する
のも大事な仕事です。
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観測用のヘリコプター 北田さん提供 |
講演をする北田さん |
観測用のスノーモビル 北田さん提供
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荒涼とした南極の大地 北田さん提供
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観測隊が日帰りの観測に出
る場合は、弁当を用意します。
宿泊を伴う調査旅行の時は
食糧の用意をします。
保温の弁当箱も結局は凍っ
てしまい、口の中で溶かしな
がら食べるそうです。味わう
というより生きるエネルギー
を取り込む感じでしょうか。
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➂心の安定とみんなの絆
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絆を強める かまくらの中で 北田さん提供 |
釣りを楽しむ 北田さん提供
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ハゼの仲間 北田さん提供 |
ソーメン流しを楽しむ 北田さん提供
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ソーメン流しを楽しむ 北田さん提供
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外の世界から隔絶された基
地は、独立した世界です。隊
員は任務以外に自分たちで決
めた係り活動をしています。
たとえば新聞係、映画係、
スポーツ係、娯楽係等々。
ソフトクリーム係などもあ
ったようで、乾燥する南極で
は喉が乾き、ソフトクリーム
は大人気だったとか。
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閉じた空間で、長期に渡り同じ顔だけ見て暮らすという
のは普通の生活にないストレスフルな環境です。積極的に
みんなで愉しいことをするというのは、極限の中で生まれ
た南極文化とでも言えそうです。北田さんは現在、京都西
京区桂坂の国際日本文化センター内のレストラン赤おにの
店長兼料理長として料理の腕をふるわれています。 |
南極での生活を語る北田さん |
球技を楽しむ 北田さん提供 |
極限を体験した北田さんから
子どもたちへのメッセージ
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講演 南極シェフが語る |
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昭和基地とオーロラ 北田さん提供 |
南極に行った理由をたずね
ると、北田さんは「子どもの
ころの基地遊びの楽しい思い
出が影響してます」と答えら
れました。 |
そんな北田さんから子どもたちへのメッセージをもらいま
した。「ひとりでなんでもできるわけじゃない」こと、「も
のを大切にすること」の二つ。体験に裏打ちされた重いメッ
セージです。大人の私たちも心に刻まねばと思いました。
北田さん、東大阪市立永和図書館のみなさんありがとうご
ざいました。
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ペンギンの群れ 北田さん提供 |
南極の湖 北田さん提供 |
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<動画>南極シェフが語る 氷の世界
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取材: 楢
編集:楢よしき 校正:葵 SE:クニヒコ
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