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20115年5月7日掲載
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ことわざに「雀百まで踊り忘れず」というのがあります。幼いころ身につけたものは、大人になっ
ても忘れないということ。今回登場のご夫婦は、子どものころに覚えた河内音頭からはじまって、
民謡の踊りから越中おわら踊りにいたるまで、修練の道を歩んできました。
お二人にとって、踊りは元気の素であり夫婦の絆でもあります。踊りの輪を周りに広げるお二人
に注目します。
<動画>虫の音会 発表 2015・3 ←ジャンプ 一時中止
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今回、元気の素に登場していただくのは、蜷川昇さん・光江さんご夫妻。現在は、生駒山麓の布市町にお住まいです。鉄工所を経営されてきたお二人は、子どものころからの踊り好き。今は、まわりから乞われるまま、教える立場になって活躍されています。まずは、踊りとの出会いについて伺いました。
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子どものころから踊り好き
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蜷川昇さん・光江さんご夫妻 昭和27年生まれの同い年 |
昇さんは、八尾生まれ。八尾といえば河内音頭が盛んな土地柄。少年のころは、盆踊りで、友人のお姉さんや周りの人たちから「上手やねえ」と、ほめられた記憶があります。日舞の先生になりたい、という淡い夢も持っていたそうです。 |
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一方、光江さんは、東大阪の長堂の生まれ。やはり、盆踊りが大好きで、長堂小学校の運動場で開催される地蔵盆の日がなによりの楽しみでした。
昇さんの家族が盾津中学校校区に引っ越してきたことで、二人の出会うチャンスが生まれます。 |
盆踊りの風景 東大阪市民ふれあいまつり |
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青春時代、鉄工所で働きながら学んでいた昇さんと、銀行勤めの光江さんは、長堂にあった産業青年学校で知り合います。
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東大阪市民ふれあいまつり |
二人は結婚して子どもが生まれますが、光江さんは夏になると、子どもを昇さんに預けて盆踊りに出かけていました。一方の昇さんは、そのころは、人前で踊るのが恥ずかしくなっていて、踊りに関してはすれ違いの状態でした。その二人に転機が訪れます。
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二人に転機のエピソード
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ある夏、友人家族と八尾へ食事に行ったときのこと。駅前で盆踊り大会が行われていました。 |
光江さんは、みんなが見物するのをしり目に、盆踊りの輪の中へすっと入っていきました。楽しそうに踊る光江さんの姿を見た友人が、「ぜひ踊りを教えてほしい」と、言い出しました。そこで、昇さんが、昔取った杵柄(きねづか)と、友人に教えることになりました。 |
八尾の盆踊り 八尾市ホームページ |
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この事がきっかけとなり、昇さんの心にふたたび踊る喜びが蘇ります。この日以降、夫婦の絆は、ともに踊ることでいっそう深まることになります。
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越中おわらに魅せられて
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富山市八尾のおわら風の盆。胡弓の音に合わせて踊るのが越中おわら踊り。その叙情豊かな音色(ねいろ)と所作(しょさ)が二人の心を深くとらえました。
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おわら風の盆行事運営委員会 ホームページより |
鴻池リージョンセンターでおわらの講習を受けたのがきっかけとなり、越中おわら関西支部に所属することに。昇さんは男踊り、光江さんは女踊りを修練します。 |
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元来、踊りの好きな二人は、本場の八尾にも出かけるなどして踊りを習得し、教える資格を得ます。
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その後、二人で踊りの「虫の音会」を立ち上げ、孔舎衙(くさか)公民分館から始めて、今では日下リージョンセンターでも教室を開いています。個人の楽しみに終わらせず、人のお世話をしながら踊りの輪を広げるというのがお二人の素晴らしいところです。 |
虫の音会 練習風景 日下(くさか)リージョンセンターにて |
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ゆうゆうプラザで活躍する“虫の音会”
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虫の音会 練習風景 |
この「虫の音会」は、日下リージョンセンターでおこなわれるゆうゆうプラザ文化祭でも活躍しています。ここでは、越中おわら踊りだけでなく、山鹿盆踊り、灯籠踊り、ひょっとこ踊りなど多岐にわたっていて、教室の充実ぶりをうかがわせます。 |
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「虫の音会」の発表風景 ゆうゆうプラザ第22回文化祭にて |
夫婦揃って多芸多才
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鉄工所経営のかたわら、ここまで芸を磨かれていることに驚きました。しかしさらに奥が深いようです。昇さんは、日下リージョンセンターで陶芸教室も開いています。市民文化芸術祭では、陶芸体験コーナーでロクロでの作陶指導をおこないます。 |
市民文化芸術祭会場にて |
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一方、光江さんは7年前からリージョンで太極拳を習い始め、今では準師範となって、公民館で太極拳の教室をも開いています。
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練習中の光江さん |
一芸に秀でるものは多芸に通ずる、というのを地でいっておられるようです。聞けば聞くほど、お二人ともまだまだエピソードがたくさん出てきそうな気配です。
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話を伺っているとき、猫があいさつにやってきました。ラッキーという名前です。恩智川で危ないところを光江さんに発見され、消防レスキユー隊に救助された元野良ちゃんです。もともと猫アレルギーの昇さんをおもんぱかり、連れて帰れない光江さんに、「連れて帰ったれ」の昇さんの一言で、家族の一員になりました。
お二人の人情味あふれる話を土産に、蜷川家をおいとましました。
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挨拶に来たラッキー |
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<虫の音会情報>
越中おわら節
・第1木曜日
孔舎衙公民分館
夜7:00〜9:00
・第3木曜日
日下リージョンセンター
夜6:30〜9:00
河内音頭・江洲音頭
毎月最終月曜日
日下リージョンセンター
夜6:30〜9:00
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<動画>虫の音会 発表 2015・3
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映像提供:徳岡良隆 ルポ:楢よしき 校正:駒たん
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