2017年3月20日掲載
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①入り口から北イタリアへ |
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近鉄布施駅から北へ数分、長堂一丁目交差点近くに、昔の酒造業の雰囲気を残した手打ちそばの店“庵(いほり)”があります。その敷地の南に白壁の土蔵。ここに、今回お目当てのパン工房があります。 |
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“パネッテリーア・オッティモ・マッシモ”のオーナーシェフは、27歳の吉村有紀子さん。世間ではまだまだこれからの年齢。しかし、彼女はすでにパン道12年。日本とイタリアのパンの店を修業して回った有能なパン職人さんです。 |
パネッテリーア・オッティモ・マッシモで人気の高いクロワッサン(予約おすすめ) |
吉村さんがパン職人への道を歩みはじめたのはなんと中学卒の15歳から。幼いころからの夢でした。辻調理師専門学校のパン部門をめざすも、年齢が足りません。それでもあきらめず、年齢が低くても入れる菓子部門にいったん入学。その後パン部門に入りなおしました。彼女の熱意のほどがわかります。卒業後、京都・滋賀のパンチェーン店では、経営や人間関係を学びました。 |
イタリアのパン屋さん |
転機は22歳のとき。「イタリアのパンはまずい」という「定評」に、「ほんまかな?」と疑問をもった吉村さん。自分の舌で確かめようと単身イタリアへ。探究心旺盛な性格がうかがえます。イタリア中のパン屋をめぐり、北イタリアのパンは特に美味しいと確信します。 |
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パンの世界大会を伝える記事 |
イタリア・ピエモンテ州 |
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さっそく師匠を探しはじめ、次々と著名なパン職人の知遇を得ます。その中には、イタリア・リミニでおこなわれたパンの世界大会(2016・1・28)の優勝者リカルド・リッチョーネ氏も含まれています。吉村さんは行動力にすぐれているばかりか、強運の持ち主でもあるようです。 |
オッティモ・マッシモのロゴマーク |
北イタリアのパン工房にて |
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このリカルド・リッチョーネさんとのエピソードを語ってもらいました。最初の対面で、リカルドさんから“ハイジのような女の子”という印象をもたれたそうです。あるとき、リカルドさんが骨折事故を起こしミラノの病院に入院することに。その間、パンづくりを任されたのが吉村さん。短期間でリカルドさんは彼女の技量を認めていました。後日談として、パンを買いに来るお客さんは、リカルドさんが入院したことを知らず、パンが変わったとも感じなかったようです。
オッティモ・マッシモのロゴマークは、吉村さんが修行先で出会った黒猫の名が由来。イタリア語で「極上・最大」の意味だそうです。 |
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北イタリアのパンと郷土菓子づくりのノウハウをいっぱい身につけて帰国した吉村さん。兄の営む手打ちそば屋“庵“(いほり)の南隣に、パン工房“パネッテリーア・オッティモ・マッシモ”を開きました。このお店の入り口が、北イタリアに通じるということをおわかりいただけましたか。 |
元気に育つオリジナル天然酵母 |
折り込み機 |
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今年で開店三年目を迎えるパン工房では、帰国後に独自培養した自家製天然酵母が順調に育っています。シェフの吉村さんは「この子」と表現するほど手塩にかけています。
また、お兄さんのそば生地の練り方(菊ねり)にヒントを得て、パン生地の練り方を考案するなど、シェフのおいしいパンづくりの道に終わりはありません。 |
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②ワクワクするバリエーション! |
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イタリア・ピエモンテの郷土菓子や季節限定のものを含めると、パン・菓子の種類は多くて数え切れません。オーダーメードも受注し、バリエーションは無限大。パンづくりを楽しむシェフの心が伝わってきます。 |
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予約すれば、クリスマス・ハロウインなどのイベントや、母の日などの記念日のプレゼントを用意できます。
取材中に沢山の予約客がパンを取りにこられていました。電話で注文される方も多いようです。店に直接行かれる場合は、あらかじめフェースブックなどで品揃えをチェックすることもできます。
レポーターもいくつか美味しくいただきました。特に、クロワッサンは今までに食べたことのない味。クロワッサンを求めるお客さんが多いのに納得です。
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<動画>パン工房オッティモ・マッシモ訪問
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