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東石切公園は、正興寺山と呼ばれていた小山に造られた。中央が丸く平らになり、周囲を手すりのついた遊歩道がめぐっている。朝・昼・夕と多くの市民が利用している。遊歩道の外の斜面には自生していたニレやナラカシワ・クヌギの大木が何本もある。ソメイヨシノ・シダレザクラ・八重桜も植えられ、お花見にも多くの人が訪れる。 |
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朝は、犬の散歩や高齢者のウオーキング・ラジオ体操など、昼間は子どもたちの遊び場として、そして、夕方も犬の散歩やウオーキングで賑わっている。
写真は柴犬のゴンタ君 |
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この公園は、年二回ほど市の委託で草や斜面の笹が刈られている。ただ、年二回程度の草刈りでは夏の終わりともなると、ヒメジョオンなどの雑草が大きく伸び子供たちの背丈より大きくなる。散歩するにも勇気がいる状態になっていた。 |
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ところが、昨年ぐらいから、少しずつ順に草が刈られて夏の間歩きやすくなっているのが利用者の話題になっていた。私は、犬の散歩の時間がズレているのか、草刈りの方にお目にかかれないままであった。今年になって出会うことができた。 |
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一人コツコツと草刈りを続けておられるのは、竹本満行(みつゆき)さん(72歳)。額田町在住で、草刈用具一式を持参の上歩いてこられる。竹本さんによると、公園は以前は芝生の公園であったそうである。年を経て雑草がはびこり、芝生は一部だけになってしまった。 |
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昨年に仕事を辞められた竹本さんは、公園を以前のように芝生の公園にしたいと考えられたそうである。機械による草刈では、芝も雑草も同じように刈ってしまう。そこで竹本さんは芝生を残し、雑草(場所によりヒメジョオンやカヤツリグサ・エノコログサ・オヒシバ・メヒシバなど)だけを抜き去り除いておられる。一応、市にも声をかけられたそうである。 |
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雑草に花がつき種子が落ちる前に抜き去らないといけない。一人での作業量には限りがあるため、全面をきれいにというわけには行かない。しかし、外周部分などは竹本さんの努力のおかげで、子どもたちも安心して歩いている。二年目になり、かなりの成果が現れているようだ。 |
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多くの人は、竹本さんに出会うと、お礼の言葉をかけておられるが、私はあいさつだけで、なかなかお手伝いができない。歩いている人の中にも、雑草を抜いている方があるらしいとのこと。ただ、抜いてその場におくと、種子が土に落ちて種をまいていることになるそうで、「抜いてくださったあと袋に入れてゴミ入れにまとめてほしい」との竹本さんの言葉である。 |
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機械による草刈りは、短時間で美しくなるが、竹本さんは手作業で芝生を傷つけず雑草だけを抜かれる。その部分は別の美しさがある。きびしい暑さの今年の夏は、少しずつしか進まないとのことだが、公園を利用する人たちはほんとうに竹本さんに感謝している。今日もゴミの集積所には草の入った袋がたくさん置かれている。 |
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ルポ:A・酒野 編集:楢 校正:駒
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