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ふるさと東大阪2012年12月21日掲載






<粥占神事>
 時の経つのは早いもの。もう年の暮れとなりました。さて、今回のシリーズでは、笑門来福と題して、主に年末・年始の枚岡神社での人々の表情を振り返りました。清水寺の“今年の漢字“にならい、勝手ながら決めた漢字は「笑」
  


氏子の顔を願って
 
 
官の真剣な表情。枚岡神社の粥占(かゆうら)神事(1月11日の一コマ。小豆粥(あずきがゆ)で農作物の豊凶を占い、その結果を占記にしたためます。静かな本殿に緊張感が漂います。占いは、来たる災いから人々を救い、幸せの道をさし示すもの。近郷近在の氏子たちの笑顔を願い、連綿と祈り続けます。

照れいの蹴鞠(けまり)体験


              <オッと!> クリック:拡大
 占神事の結果を参拝者に伝えるのが粥占奉賽祭(かゆうら・ほうさいさい)(1月15日)占記が配られます。この日に行われる蹴鞠(けまり)奉納では、一般の人も蹴鞠を体験できます。でも、あらぬ方向に飛んでいったりと、思うようにはいきません。空振りをした坊やの照れ笑いの顔がかわいい。


<湯しぶき>
                                 
おだやかな(ほほ)()

 分には、湯立て神事(湯神楽)(2月3日)がおこなわれます。巫女さんが、笹で熱湯を辺りにまき散らします。激しく勢いのある神事に驚かされます。でも、写真には、巫女さんが見せる一瞬の微笑みの表情が写し出されています。男なら、激しい動作の中で、このような表情は作れないでしょう。
                                                  
勇壮で豪快な


 郷祭は、10月14日、15日におこなわれ、枚岡神社最大規模の祭りです。20数台の布団太鼓が町々から結集し、激しい中垣(なかがき)をみせてくれます。今年は、豊浦の巨大な地車が二十数年ぶりに宮入を果たし、さらに盛り上がりました。
 

              <宮入1> クリック:拡大


             <宮入2> クリック:拡大
 子衆が、いまかいまかと待ちわびた祭りの日。人々の喜びの感情が一気に噴き出します。いつもの数倍のテンションで、声も大きく笑いも豪快
 祭りを見る人々も、勇壮な光景をまのあたりにして、心満たされ、笑顔で家路に着きます。
 

<お笑い神事>

新年を準備する、おい神事


          <招福大笑い1> クリック:拡大
 岡神社が新年を迎えるためにおこなう行事が、通称お笑い神事といわれる注連縄掛(しめなわかけ)神事(12月25日)。氏子総代たちが編んだ注連縄を鳥居に掛け替えます。新しい注連縄を前に、宮司が高笑い。神官、巫女、氏子総代、参拝者がそれに続きます。

 の行事は、天岩戸の神話に由来するといわれます。天照大神が、弟、素戔嗚尊(スサノオノミコト)の乱暴を怒り、天岩屋に隠れました。困った諸神が相談し、歌と踊りで大笑い

 これをいぶかった天照大神が、岩戸を少し開けたところ、力の強い神様が岩屋から無事に引っ張り出します。天照大神が岩屋に戻らないように張った縄が、注連縄(しめなわ)の起源。この時、祝詞(のりと)をあげ、縄を張るなどの活躍をしたのが天児屋命(あめのこやねのみこと)といわれます。枚岡神社の御祭神です。
           <笑いの集い> クリック:拡大


<招福大笑い2>

 来はさておき、笑う門には福来たるといいます。笑いが健康に良いというのは医学的にも証明済み。神事に続き、参拝者みんなで20分間自由に笑い続けまでも、義務的に笑おうとしても無理。中東 弘宮司がコツを伝授してくれます。禅宗の高僧、白隠禅師も不治の病をこの方法で治したそうです。神事は12月25日(火)。一年を笑顔でしめくくりたいものです。

行事案内 おい神事←クリック

 

   
   
 「枚岡自然と文化写真展」会場にて
     若い人たちと語り合う石橋会長


写真提供「枚岡自然と文化愛好会

 
国定公園の指定を受ける生駒山麓は、大阪府下では数少ない自然の貴重な地域として広く知られています。
 府民はもとより、府外からも四季の移り変わりを求めて、登山やハイキング等に訪れます。
 「枚岡自然と文化愛好会」は、生駒山の四季と、そこに悠久の昔から鎮まる枚岡神社の神事、行事を写真等をもちいて記録に残し、我々の大切な文化として、次の世代に伝えることを目的としています。

       
会長  石橋 勇

シリーズ バックナンバー
シリーズ10上 生駒山の野鳥
シリーズ9 自然の営み シリーズ18 豊穣を祈る
シリーズ8 山麓にみる人間模様 シリーズ17 夏越の季節へ
シリーズ7 祈りの象 シリーズ16 山麓に春
シリーズ6 祭りの熱気 シリーズ15 晩秋から冬へ
シリーズ5 山麓の原風景 シリーズ14 絆(きずな)
シリーズ4 一帯は花盛り シリーズ13 初夏の彩り
シリーズ3 神津嶽  シリーズ12 里山は冬から春へ
シリーズ2 布団太鼓の宮入 シリーズ11 枚岡の新春神事
シリーズ1 朝の紫陽花  シリーズ10下 生駒山の野鳥

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