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ふるさと東大阪2014年6月20日掲載





                                        写真は、「枚岡自然と文化愛好会」の提供です。
 
                                      

山麓に秋郷祭がやってきた


御神幸
          

 生駒山麓に秋が巡ってきました。今年も河内國一之宮枚岡神社では、10月の14日(火)・15日(水)に、秋郷祭(しゅうごうさい)がおこなわれます。「まつりが近づくと血が騒ぐ」、というのは若者だけではありません。老若男女が待ちに待った祭礼の日です。


         お稚児兄弟  クリック:拡大
 本宮(ほんみや)の15日、神輿(みこし)が氏子地域を巡行します。神輿渡御(みこしとぎょ)です。
 
今は、はしゃいでいるお稚児さんたちですが、まもなく、御神幸の行列の中、神妙な顔つきで歩いていることでしょう。

 

近郷近在から続々と宮入

 
サーセー
  

 枚岡神社の秋郷祭は壮観です。
9団体の大・中・小あわせて23基の太鼓台が境内に宮入します。見せ場の一つは、サーセーのかけ声で太鼓台を高く持ち上げるところ。一糸乱れぬ息の合った美しさです。
 
     ※9団体 出雲井・鳥居、河内、客坊、喜里川、五条、四條、豊浦、額田、宝箱

 祭りの日、太鼓台地車は、町中をくまなく練り歩きます。
 町は、まつり一色の雰囲気に包まれます。

  
※地車 豊浦、松原、四條
 商店街を通る クリック:拡大



勇壮な中担(なかがき)


気魄
 
 太鼓台が一番勇壮さを見せるのが、両日の夕方7時から始まる
中担(なかがき)です。参道をところ狭しと担ぎ回ります。太鼓台の重さが肩に食い込む瞬間、見物の人たちの手にも力が入ります。


百年ぶりの宮入 クリック:拡大
 昨年は、見物客にとってハプニングがありました。いつもは鳥居の外に停まっている豊浦の地車が宮入したのです。境内では、百年ぶりの巨大な地車の登場に、「おーっ」というどよめきが起こりました。

              
     

山麓は錦秋(きんしゅう)を迎える


帰る


 15日の夜10時、太鼓台は帰還を始めます。チョーサジャのかけ声をかけながら帰ってゆく太鼓台。一つ去り、二つ去りするうちに、境内に静けさが戻ってきます。人々の心にまつりの残像を焼き付けて、楽しい時は過ぎてゆきます。
 
「また来年」と言い交わしながら家路を急ぐ見物客たち。秋郷祭が終わると、山麓はやがて赤や黄色に色づき、錦をまとった風景となります。

     チョーサジャ クリック:拡大



   
 
第11回 枚岡自然と文化写真展 
  
東大阪市民美術センター 2014・9・17~9・21

写真提供「枚岡自然と文化愛好会

 
国定公園の指定を受ける生駒山麓は、大阪府下では数少ない自然の貴重な地域として広く知られています。
 府民はもとより、府外からも四季の移り変わりを求めて、登山やハイキング等に訪れます。
 「枚岡自然と文化愛好会」は、生駒山の四季と、そこに悠久の昔から鎮まる枚岡神社の神事、行事を写真等をもちいて記録に残し、我々の大切な文化として、次の世代に伝えることを目的としています。

       
会長  石橋 勇

シリーズ バックナンバー
シリーズ14 絆(きずな)
シリーズ13 初夏の彩り
シリーズ12 里山は冬から春へ
シリーズ11 枚岡の新春神事
シリーズ10下 生駒山の野鳥 シリーズ25 水の恵み
シリーズ10上 生駒山の野鳥 シリーズ24 早春から陽春へ
シリーズ9 自然の営み シリーズ23 健やかな暮らしを願う
シリーズ8 山麓にみる人間模様 シリーズ22 雨の秋郷祭
シリーズ7 祈りの象 シリーズ21 夏にパワフル
シリーズ6 祭りの熱気 シリーズ20 春の予感
シリーズ5 山麓の原風景 シリーズ19 笑門来福
シリーズ4 一帯は花盛り シリーズ18 豊穣を祈る
シリーズ3 神津嶽  シリーズ17 夏越の季節へ
シリーズ2 布団太鼓の宮入 シリーズ16 山麓に春
シリーズ1 朝の紫陽花  シリーズ15 晩秋から冬へ

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