2015年3月4日掲載
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写真は、「枚岡自然と文化愛好会」の提供です。
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山麓春景色 “花”
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「古墳の花ニラ」 豊浦谷 |
斜面に花ニラが一面に咲いています。ここは、暗越奈良街道沿いの東豊浦1号墳。純白と青白色の二種類の花が競い合っています。この花ニラには、ベツレヘムの星の異名があります。クリスマスツリーのてっぺんに輝くあの星です。
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「早春」 枚岡梅林 画像クリック:拡大 |
古墳を築いたご先祖たちは千数百年後に、よもや南米から来た可憐な花で古墳が飾られようとは、想像だにできなかったでしょう。
今は花見といえば桜が相場ですが、奈良時代は“梅”でした。枚岡梅林には、おそらく20種以上の梅の木が植わっています。ところで、東大阪市の“市の花”は梅であることはご存知ですか?初めて聞く方も多いのではないでしょうか。
写真には手前に新芽のようなものが写し込まれています。若草色とピンク色はまさに早春を感じさせます。
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生駒山の美しい姿が眺められるのが花園中央公園。その“桜”の季節をこのように表現するなんて面白いですね。放射線状に広がる人工物のするどい稜線。誰も目に停めない溝の底にも春がやってきました。万華鏡を覗(のぞ)いたような不思議な世界です。 |
「万華鏡」 花園公園 画像クリック:拡大 |
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山麓春景色 “鳥”
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「アカハラ」 枚岡神社 |
生駒西麓には百種類ほどの野鳥が見られると、東大阪野鳥の会のメンバーから教えてもらったことがあります。一年を通して棲んでいるもの(留鳥)、夏にやってくるもの(夏鳥)、冬にやってくるもの(冬鳥)と、さまざまです。
アカハラは冬鳥です。北の国からやってきてここで越冬します。
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「シメ」 枚岡神社 画像クリック:拡大 |
姿勢良く鳴いているのがシメです。やはり北の国からやってきた冬鳥です。鳴く声のシーと、鳥をあらわす接尾語のメでシメと和名が付いたそうです。う~ん。この鳥のくちばしは太く、硬い種を割って食べます。冬鳥たちが姿を消すと本格的な春になります。 |
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山麓春景色 “風”
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「光芒」 枚岡梅林 |
風光明媚という言葉があります。辞書には、「自然の眺めが清らかで美しいこと。「風光」は自然の眺め・景色。「明媚」は清らかで美しいさま」と、あります。樹木の間から射し込む陽光は、立ち昇る朝靄を白く輝かせます。この日はきっと晴天だったでしょう。
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前回は、雪の豊浦橋をご紹介しました。今回は、芽吹いた緑に包まれています。秋の紅葉も見事で、一年中被写体となっています。この橋は、人間ならば、何を着せても様になるということでしょうか。 |
「新緑の頃」 豊浦谷 画像クリック:拡大 |
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風流とは、中世では人目を驚かす派手な意匠(いしょう)の意味があり、侘び寂びと対峙していたとか。この赤い橋は、なかなかに風流です。
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山麓春景色 “人”
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「告白」 神津嶽 |
花・鳥・風とくればつぎは月がお決まりのパターンですが、今回の〆は“人”で!何やら話し込んでいるお二人。眼下には河内平野が広がります。こんなとっさの瞬間でも、遠景と近景に焦点が合ってるなんて凄いなあと思ってしまいます。かってな感想ですが、写真のお二人の話の中身以上に、カメラマンに興味が湧いてきます。
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「ぼんさんが屁をこいた」 枚岡梅林 画像クリック:拡大 |
ぽかぽかとした陽気の中、幼稚園の遠足でしょうか。キャーキャーとはしゃぐ子どもたちの声が聞こえてきそうです。悲しい報道の多い昨今ですが、この写真からは、子どもたちの幸せオーラが出ているようです。 |
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出来ることなら、この画面に入っていって、“人間っていいな”と、体感したいものです。
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第11回 枚岡自然と文化写真展
東大阪市民美術センター 2014・9・17~9・21
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写真提供:「枚岡自然と文化愛好会」
国定公園の指定を受ける生駒山麓は、大阪府下では数少ない自然の貴重な地域として広く知られています。
府民はもとより、府外からも四季の移り変わりを求めて、登山やハイキング等に訪れます。
「枚岡自然と文化愛好会」は、生駒山の四季と、そこに悠久の昔から鎮まる枚岡神社の神事、行事を写真等をもちいて記録に残し、我々の大切な文化として、次の世代に伝えることを目的としています。
会長 石橋 勇
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