2016年6月23日掲載
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写真は、「枚岡自然と文化愛好会」の提供です。 |
この時期、「梅雨だる」や「熱中症」という言葉をよく耳にします。皆様におかれましては、梅雨空を吹き飛ばすほどの勢いでご活躍のことと存じます。
今回は、「水」・「岩石」・「天空」など、古代の自然崇拝の対象が多く登場。写真を通して目に見えないエネルギー“気”を感じていただければ幸いです。
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ゆうきゅう
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「茅渟海(ちぬのうみ)、帳(とばり)下りる」 (枚岡梅林) |
茅渟海(ちぬのうみ)とは、現在の大阪湾一帯を指す古称です。
日本の神話によりますと、初代神武天皇(カムヤマトイワレビコ)の東征のおり、生駒山中での激しい戦いで長兄の五瀬命(イツセノミコト)が負傷し、傷口をこの海で洗ったことから「血沼の海」と呼ばれたという説があります。暗転した天地の西方、はるか彼方に見える落陽の輝き。写真から、何か「気」を感じられましたか? |
写真の巨石は夫婦岩でしょうか?
男性が両手を大きく掲げ、岩に語りかけるような様子が写っています。生駒山系には“生駒石”を主とする岩場が多数点在しています。
そこから切り出された石が、古代より人々の生活と密着し、利用されてきました。写真の光景は、もしかしたら逆に、岩から人間に語りかけているのかもしれません。
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「対話」 (生駒山) クリック:拡大 |
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「涼」 (豊浦谷) クリック:拡大 |
見事な水量をたたえる豊浦谷の滝。ハイキングの途中に日差しを避け、休憩がてらに涼をとるには最適の穴場です。
全身にマイナスイオンを浴び、知らず知らずのうちに心の穢(けが)れも洗い流されます。あなたの体に自然と活力がみなぎってくるでしょう。 |
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枚岡公園に抜ける途中、谷川のせせらぎと、子どもたちの元気な声が聞こえてきました。清流に転がっている大小の石の上を、楽しそうに渡っています。
「人を癒やす水」に触れることで、子どもたちもパワーアップしているようです。水と子どもの関係は、これからも変わることはないでしょう。 |
「初夏の谷川」(東豊浦町) クリック:拡大
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「巽(たつみ)参道」 枚岡神社) |
平和の象徴の鳩たちは、御百度石に何を願うのでしょうか。同じ社寺に百度参拝することで、心願が成就するという民間信仰の御百度石。枚岡神社では、拝殿から梅林に抜ける巽(たつみ)参道に置かれています。このあたりには風雪に耐えてきた石灯籠が立ち並び、遥拝所・摂社・末社がお祀(まつ)りされています。参道の山側は神の領域とされ、訪れた人は知らず知らずに神様と出会っているのかも知れませんね。 |
「山畑古墳」 (上四条町) クリック:拡大 |
写真は、6~7世紀に築かれた横穴四式古墳。東大阪市立郷土博物館の近辺には、100基以上の古墳があったそうです。
そっと耳をそばだてると、石室の暗闇から悠久の調べが聞こえてきそうです。 |
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揃いの白い傘を差し、雨の日にも参拝されるお二人。社殿前の石段は結構な急勾配(きゅうこうばい)です。でも、しっかりとした足取りで進んでおられるようです。
数限りない人々の願いを知っている石段。そこには人々をパワーアップさせる力が潜んでいるのかもしれません。
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「雨の日」 (枚岡神社) クリック:拡大 |
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「夏越神事Ⅰ」 (枚岡神社) |
陰暦の六月は、ちょうど夏の暑さが激しくなるころ。古来、この時期は、心身が疲れ気力が衰えるなどして、悪疫・病気の流行期とされます。ちょうど一年の半分を過ぎた頃です。 |
「夏越大祓(なごしおおはらえ)」とは、この半年の間に身に受けた厄(やく)や災いを清め、残り半年の無病息災を祈る神事です。
茅の輪(ちのわ)をくぐることで、心も身体も綺麗(きれい)になり、自然と幸運が訪れることでしょう。
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「夏越神事Ⅱ」 (枚岡神社) クリック:拡大 |
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今年の「茅の輪くぐり」は、6月30日(木)の午後3時から斉行(さいこう)されます。
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文:K・東野 編集:楢よしき 校正:駒 |
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第12回 枚岡自然と文化写真展
東大阪市民美術センター 2015・9・22~9・27
ご挨拶←クリック
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写真提供:「枚岡自然と文化愛好会」
国定公園の指定を受ける生駒山麓
は、大阪府下では数少ない自然の貴
重な地域として広く知られています。
府民はもとより、府外からも四季の
移り変わりを求めて、登山やハイキン
グ等に訪れます。
「枚岡自然と文化愛好会」は、生駒
山の四季と、そこに悠久の昔から鎮
まる枚岡神社の神事、行事を写真等
をもちいて記録に残し、我々の大切な
文化として、次の世代に伝えることを
目的としています。
会長 石橋 勇
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